2015/07/29 Wed
文化 生活
僕が断食をした理由
みなさん、こんにちは。
PCの故障等ありまして、
まったくタイムリーではないのですが、
6月18日から7月17日まで断食をしていましたので、
今回はタイトルの通り、
「僕が断食をした理由」について書いてみます。
僕がしていた断食とは、
イスラム教徒(ムスリム)がすべきとされている
五つの行い(五行)の一つのことを指しています。
月の満ち欠けを用いたヒジュラ歴の第九月(ラマダーン月)に
約30日間(新月から次の新月まで)、
太陽の昇っている間の一切の飲み食いを禁ずる
というものです。
今年の第九月(ラマダーン月)は6月18日に始まりました。
(ヒジュラ歴の一カ月は約30日のため、太陽暦とは一年間で11日ずれていきます。)
イスラム教徒がこの断食をする目的は主に、
・神(アッラー)への信仰心を深めること
・自制心を鍛えること
・貧しい者と感情を共有することで、イスラム教徒全体の連帯感を養うこと
などがあります。
しかし、僕はイスラム教徒(ムスリム)ではなく、仏教徒です。
改宗するつもりも今のところ全くありません。
ではなぜ僕が断食をしたのか?
はっきりとはしませんが、理由は大きく3つあります。
①イスラム教を知るため
日本で宗教というと、
少し緊張感や嫌悪感を感じる人が多いかと思います。
しかし、こちらでは、ことあるごとに宗教の話になります。
そして多くの人が宗教(イスラム教)について勉強しています。
こういった環境に自分が入ったことで、
宗教について何も知らないことに対して恥ずかしくなることが増えました。
信じるものはなくてもよいとは思いますが、
無知というのは恥ずべきものだ
とひしひしと感じさせられました。
そんな経験から、百聞は一見にしかずと思い、
イスラム教を、ひいては宗教を知るために断食をしました。
②文字通りの修行をするため
僕はお寺に生まれましたが、いたって普通の家庭でした。
食事の前にお経を唱える、だとか
毎日お仏壇の前で拝まなければならない、だとか
そんなこと一切なく、
クリスマスもありましたし、初詣にも行っていました。
今、仏教徒を名乗るのも少し気が引けるくらいです。
そのため、宗教に関しての修行というものはほぼ未経験でした。
協力隊の活動が終わったら3年ほど修行に行くつもりですが、
その前に、ここジブチで自分を見つめ直すために、
修行の一つとして、断食ができたらと考えていました。
③ジブチ(人)を知るため
彼らと同じ生活リズムで、同じように断食をすることで、
今までは見えてこなかったもの・気付かなかったこと
が増えるのではないかと思いました。
実際に29日間の断食をする中で、
「今、断食し始めてから○日目だよ。」
というと、
喜んでくれたり、
怪訝な目で見られたり、
イスラムについて深く教えられたり、
と色々な反応が返ってきました。
敬虔なイスラム教徒からすると、
断食だけやっても意味はないそうですが、
意味は自分で見出すものだと僕は思っているので、
以上3つの理由を意識しながら、断食をしました。
次回は、これらの理由を踏まえて、
「僕が断食をしてわかったこと」について
書こうと思いますので、そちらもあわせて読んでいただけると幸いです。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
では、またです!
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