2020/01/16 Thu
活動 生活
第8号 活動紹介(ジェリカン洗浄)


写真:水汲み待ちで公共水栓に並ぶ住民。黄色のタンクが「ジェリカン」です。
Muraho!ルワンダ派遣中の富田です。
今号は、衛生啓発活動(ジェリカン洗浄)についてご紹介したいと思います。
ジェリカンは、日本では灯油を入れるポリタンクとして使われていますが、ルワンダでは水汲みや油売りに使われています。内容量約20L。
(小さい子どもは1.5~3L、小学校高学年になると10~15Lほどのタンクで水運びをしています。)
私も家に水道が通っていないため、このジェリカンを使用しています。
水運び屋さんに汲んできてもらった水を入れていますが、注水口の口径が小さく底が深いため、内部が乾きにくくカビが生えやすいことが分かりました。
近所の人たちが持っているジェリカンを覗いてみると、ほとんど茶色か黒…。原因は定期的に洗わないことはもちろん、注水口の栓代わりとして、グリーンバナナやサツマイモなどを使用するためです。


写真左:グリーンバナナを栓代わりとして使用
写真中央、右:子ども達のジェリカン内部を撮影。このぐらい汚れているジェリカンを使っている人は珍しくありません
住民たちはジェリカンに小石と石鹸を入れてよく振り、洗っている人が多いのですが、汚れはあまり落ちていません。
私自身のジェリカンも塩素で漬け置き、柄が長いスポンジでこすってみたり等々、考えられる様々な方法を試したのですが軽いカビ汚れですら、すっきり落ちませんでした…。
親しくしている住民に聞いてみたところ、「ランタナ」という、任地では至る所に咲いているハーブ系の花の葉っぱや茎をジェリカンの中に入れて洗浄していることが分かりました。
実際に私も実践してみたところ一番汚れが落ちる!!
この方法なら「子どもたちが水を汲みに行く途中の道でランタナを取り、湧水や公共水栓で水を汲む前に洗えるのではないか?」と考え、子どもやお母さん、村の健康管理員が集まる場で紹介することを3か月ほど前から始めました。


写真左:ジェリカン洗浄を実践中
写真右:自作のイラスト。洗浄しなければ栄養不良や寄生虫が住むと説明しています。
この「ジェリカン洗浄キャンペーン」は他の隊員のアイデアから始まりましたが、上記の材料以外に茹で卵の殻が使えることを発見した隊員もおり、ルワンダ人にとって意外な材料や身近な材料を用いて、各任地で衛生啓発に取り組んでいます。
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