JICA海外協力隊の世界日記

とよた先生のナミビアDays

#16 ナミビアのお葬式

ナミビアのオマルルという街の小学校で活動しています、豊田桃香(とよたももこ)です。

先日、ナミビアのお葬式に参列してきました。

ナミビアに来て、1年4ヶ月経ちますが、お葬式に参加するのは2回目でした。

前回は教会で行われた告別式のようなものに1時間ほど参加しただけだったのですが、

今回は最後まで参加できたので、その様子をお伝えできればと思います。

わたしの配属先の小学校の7年生の男の子が亡くなり、

学校では追悼式、翌日に彼のお家で、お葬式が行われました。

お葬式は朝9時から始まりました。

まず、棺桶が車で到着したので、みんなで道路へ出て、歌いながら出迎えました。

牧師さんのお話を聞いたり、みんなで歌を歌ったりしていました。

子どもたちと同僚と前に出て歌ったり、校長の挨拶や児童代表の挨拶もありました。

勝手なイメージですが、歌やダンスが大好きなナミビア人は、

お葬式でも楽しく歌って踊って笑顔で送り出すのかなとも思っていましたが、

全然そのようなことはなく、終始しんみりとしていました

最後に寄付をするため、1列に並んでいたのでついて行くと、

寄付のためではなく、最後にお別れをするために、棺の顔の部分を開けてくれていたようで、

亡くなった彼の顔を見れるようになっていました。

突然のことと、初めての経験で、驚きと死の実感をし、涙が止まりませんでした。

子どもたちが私の涙に気づいてしまい、とても心配してくれました。

抱きしめてくれ、涙を拭いてくれましたが、私より辛いのは子どもたちの方なのに、、、と必死で涙を堪えました。

その後、家からお墓まで子どもたちや同僚と一緒に歩きました。お墓に着き、

土葬の瞬間を初めて見ることになりました。

3メートルくらい掘られていて、そこにゆっくりと棺が降ろされて行く時、

私を慰めてくれていた子どもたちが泣き出し、我慢してたんだね、耐えきれなくなったよねと辛くなりました。

最後に顔を見たり、土葬の瞬間を見たり、死を実感する場面が何度もあったように思います。

伝統なのかはわかりませんが、

一人一掴みの土を順番にかける

というのがありました。(強制でないのでしたい人だけ)

その後、大人たちが一斉にシャベルで土をかけて埋めていきました。

棺が降ろされていくときも、土をかける時も、終始みんなで囲んで歌いながら行われました。

みんなの思いが重なって、1つになって、みんなで彼を送り出しているのを感じました。

その後は、故人の家に戻って、ご飯をいただいて13時ごろ帰りました。

ちなみに、ナミビアの乳幼児死亡率は、約27.2%(2023年)で、少しずつではありますが減っているようです。

※出典:Namibia Infant Mortality Rate 1950-2023

ナミビアの平均寿命は、約64.9歳で、日本と比べると低いですが、20年前は約51歳だったので、年々伸びてはいるようです。

※出典:Namibia Life Expectancy 1950-2023

少し重たい内容でしたが、読んでくれてありがとうございました。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ