2019/11/22 Fri
人 文化 生活
【#15】巨大岩を運ぶ祭
コスタリカからこんにちは!
ちょっと変わったお祭りへ行ってきた話。
先住民・ブリブリ族が暮らす地区で年に一度行われる、
巨大な岩を山から運び出すお祭り。
先住民の方々が暮らすコスタリカ南部のブリブリ地区。
地元の方からお誘いを受け、私が暮らす首都・サンホセから
バス、船、さらにバスを乗り継いで片道およそ10時間。
長い道のりを経て、参加してきました。
上の写真は岩を運んでいる様子。
大きな丸太に岩をくくりつけて、山の上から岩を運び出します。
地元の人じゃなくても誰でも参加できるため、
お祭り当日は各地からたくさんの人が参加していました。
およそ1時間、みんなギュウギュウに密着、
汗だくになりながら、一緒に岩を運びました。
写真:丸太を組み、真ん中に岩をくくりつけて運ぶ。ちょっと休憩中。
真ん中に見えるのが、今回運び出した岩。
お誘いを受けたときに見せてもらった去年の動画では、
それはそれは巨大な岩を運んでいたので、
正直「あれ、思いのほか小さくないか…」と。
すると地元の人も「今年の岩は小さいね」と。
なぜ?と聞いても、特に意味はないと言われ、そういうものかと納得。
では、そもそも『なぜ山からわざわざ岩を運び出すのか』。
理由は『トウモロコシをつぶすため』。
この地域では、昔からトウモロコシが大切な食材の一つ。
つぶしたトウモロコシで生地を作り、焼いて食べるトルティーヤや、
トウモロコシを発酵させて作るお酒など、
いろんな方法で調理して食べています。
調理の過程で欠かせないのが、トウモロコシをつぶす作業。
そこで今回の主役、巨大な岩が登場。
写真:岩を使ってトウモロコシをつぶす地元の方。
体験させてもらいましたが、岩が重くてバランスを取るのが難しい。
巨大な岩の上に生のトウモロコシの粒と水を足し、
これまた大きな岩を左右に振って、つぶします。
機械がなかった頃は、こうして毎日のご飯を作っていたそうです。
そのため、お祭りとしてではなく、定期的に地区のみんなで
山から岩を運び出していました。
しかし、今ではこの作業に機械を使うようになり、
岩の出番はなくなってしまいました。
そんな中、このままでは地域の伝統が失われてしまうと、
地元の人たちが岩の運び出しを年に一度のお祭りとして
10年ほど前に復活させたそうです。
岩を運び出すだけではなく、伝統の歌をみんなで歌ったり、
トウモロコシをつぶす前に、炭をつぶすという伝統の儀式を行ったりと
普段は見られない様子も見られて、大満足。
最後に、トウモロコシのお酒を頂きました。
これはなかなかアルコールが強い、、、私は一口でギブアップ。
でも地元の方はぐいぐい飲んでいました。さすが!
今日もここまで読んでいただき、ありがとうございます。
では、また!
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