JICA海外協力隊の世界日記

コスタリカ映像隊員の日々

【#15】巨大岩を運ぶ祭

コスタリカからこんにちは!

ちょっと変わったお祭りへ行ってきた話。

先住民・ブリブリ族が暮らす地区で年に一度行われる、

巨大な岩を山から運び出すお祭り。

先住民の方々が暮らすコスタリカ南部のブリブリ地区。

地元の方からお誘いを受け、私が暮らす首都・サンホセから

バス、船、さらにバスを乗り継いで片道およそ10時間。

長い道のりを経て、参加してきました。

上の写真は岩を運んでいる様子。

大きな丸太に岩をくくりつけて、山の上から岩を運び出します。

地元の人じゃなくても誰でも参加できるため、

お祭り当日は各地からたくさんの人が参加していました。

およそ1時間、みんなギュウギュウに密着、

汗だくになりながら、一緒に岩を運びました。

写真:丸太を組み、真ん中に岩をくくりつけて運ぶ。ちょっと休憩中。

真ん中に見えるのが、今回運び出した岩。

お誘いを受けたときに見せてもらった去年の動画では、

それはそれは巨大な岩を運んでいたので、

正直「あれ、思いのほか小さくないか…」と。

すると地元の人も「今年の岩は小さいね」と。

なぜ?と聞いても、特に意味はないと言われ、そういうものかと納得。

では、そもそも『なぜ山からわざわざ岩を運び出すのか』。

理由は『トウモロコシをつぶすため』。

この地域では、昔からトウモロコシが大切な食材の一つ。

つぶしたトウモロコシで生地を作り、焼いて食べるトルティーヤや、

トウモロコシを発酵させて作るお酒など、

いろんな方法で調理して食べています。

調理の過程で欠かせないのが、トウモロコシをつぶす作業。

そこで今回の主役、巨大な岩が登場。

写真:岩を使ってトウモロコシをつぶす地元の方。

体験させてもらいましたが、岩が重くてバランスを取るのが難しい。

巨大な岩の上に生のトウモロコシの粒と水を足し、

これまた大きな岩を左右に振って、つぶします。

機械がなかった頃は、こうして毎日のご飯を作っていたそうです。

そのため、お祭りとしてではなく、定期的に地区のみんなで

山から岩を運び出していました。

しかし、今ではこの作業に機械を使うようになり、

岩の出番はなくなってしまいました。

そんな中、このままでは地域の伝統が失われてしまうと、

地元の人たちが岩の運び出しを年に一度のお祭りとして

10年ほど前に復活させたそうです。

岩を運び出すだけではなく、伝統の歌をみんなで歌ったり、

トウモロコシをつぶす前に、炭をつぶすという伝統の儀式を行ったりと

普段は見られない様子も見られて、大満足。

最後に、トウモロコシのお酒を頂きました。

これはなかなかアルコールが強い、、、私は一口でギブアップ。

でも地元の方はぐいぐい飲んでいました。さすが!

今日もここまで読んでいただき、ありがとうございます。

では、また!

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