JICA海外協力隊の世界日記

ポランポラン ウガンダの心地よい病院を目指して

医療廃棄物の分別

こんにちは!今回は私のもう一つの活動をご紹介します。

私の活動の主な要請内容は5S活動の普及支援ですが、院内感染症対策も行っています。現在病棟で医療廃棄物の分別ができるよう、5Sの活動の1つでもあるカラーリングやポスティングをしています。しかし、なかなかうまくいきません。結局は1つのバケツにすべてのゴミを捨ててしまうのです。どうしてでしょう? 

それは治療カートの上にありました。治療カートには1つしかゴミ箱が乗っていないのです。これでは治療中のゴミ分別はできず、結局1つのゴミ箱に集まったゴミを大きなゴミ箱に捨てるしかありません。また、医療廃棄物は血液や痰など感染性の高い体液が付着しているため、一度ゴミ箱に捨てたゴミを触って新たにゴミ箱へ分別することは、より感染リスクを高めてしまいます。「ならば、分別できるようのゴミ箱を設置すればいいじゃないか!」と色分けをしたバケツおいてみました。

設置したものの、結局こんな始末。分別用のバケツは使われず、挙げ句の果てに清潔であるはずの点滴や注射器、ベースンなどがゴミ箱の横に!!!! これはたまげました。 ゴミ箱が無いからできないだけだと思っていたのに、それだけでは無かったようです。 

ゴミの捨て方を変えるので、めんどくさいのは理解できます。私も日本の病院で働いているとき、少しやり方が変わるだけで、自分の看護ケアの順番を大きく変えなければならず、とてもイライラしたことがありました。 ただ、「患者さんに投与すべき綺麗な点滴をゴミ箱と一緒に置くのはとても許せない!」と思ってしまいました。では誰がこんなことを?!!

それは看護学生でした。9月はウガンダの新学期。看護学生達は18歳、学校に入ったばかりの新人さんで、授業もほとんど受けずに病棟にやってきます。そんなピヨピヨな学生さんでは、ゴミ分別の理解も難しいよね。

5Sのラウンドで一緒に回っていた検査技師さんが、病棟看護師と共に看護学生に医療廃棄物分別の必要性を指導してくれました。 私が話すより、とても説得力のある説明です。やはり現地の人が現地の人に説明するのが一番だと思いました。 病棟ラウンドは5S活動や感染症管理の進行状況を確認するだけでなく、現地のスタッフがお互いに問題を見つけ、指摘し合うとても良い機会なのだと思います。

このあと、病棟の医療廃棄物分別は多少改善していました。まだ完璧とは言いませんが、ゆっくりゆっくり変えていきたいですね。Polan Polan(slowly by slowly)です。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。 Webare Nyo Nyo! (Thank you so much)

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