JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルの風通信

同僚との知識の共有

年に4回実施する作業療法士部会も今年度最後となりました。今年度はこれまで他の作業療法士隊員と、大学で作業療法学科の学生たちへの講義、病院でリハビリスタッフへの勉強会、任地がアマゾン奥地にある作業療法士隊員の家庭訪問への同行などを行ってきました。

最後となる今回は、私の配属先である特別支援学校EINA財団で、小児のリハビリでよく用いられている『感覚統合理論』をテーマに研修会を実施する為に2人の隊員が来校。部会では毎回直前まで準備に追われてしまうのですが、様々な日本での経験や各自調べたことを持ち寄っての相談や準備は貴重な時間です。

ここから先は少し専門的なことも記載していますが、興味がある方は読んで頂けたら嬉しいです。

私の同僚たちには、普段授業において感覚刺激を取り入れた教材の使用より作業療法的な動作をみる視点からの考え方と障害の把握について深めてもらうことを、本研修の目的としました。教員、臨床心理士、そして今回はベテランの臨床心理士でもある校長も出席し、総勢20名の参加でした!!

内容は、触覚、視覚、聴覚、前庭覚(揺れや回転系の感覚器官)、固有受容覚(関節や筋肉の動きを捉える感覚器官)などの感覚を実技を交えて伝え、感覚調整と運動企画についても関連させながら参加者に説明、トイレ動作の工程を例に出し、動作を工程別に書き出して、感覚面の問題に着目しながら具体的にどの動作が行えないのか、どの様な介助を行ったら良いのかを参加者全体で検討。(低学年の生徒たちは、トイレが一人で行えない生徒も多く、目標として上げられる。)

そして4名の生徒を事例に上げ、各担任と私から課題や問題点を紹介し、改善点などをデスカッション。

私の同僚の話す内容を理解するのに多少苦労しましたが、校長が内容をよく理解して下さり、色々と補足してくれ助けて頂きました。

最後は、感覚刺激を取り入れたアクティビティ + 日本文化紹介も兼ね、巻き寿司作り!

酢飯や具、巻きすに興味津々の同僚たち。

素手でシャリを広げ、中心に細長く具を並べ、両手で均等に力を入れて巻きすを巻いたりと、所々で必要な感覚機能を説明しました。

ワイワイとした雰囲気で、醤油とわさびを付けて美味しく食べました!

同僚からのリクエストはあるものの、一人で行うのはなかなか大変な寿司作り。

隊員仲間の協力あって実現することができました!

こういったコラボした活動は他の職種の隊員も行っています。

一人で伝える知識より仲間と共に伝える知識の方が、内容も深く対象も大勢に!

そして、喜びを共有し合えることは協力隊の魅力の一つかもしれないです。

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