JICA海外協力隊の世界日記

TIME IS LIFE ‼

11.世界柔道選手権東京大会

boa tarde!!(こんにちは)

2019年8月25日から9月1日の計8日間、日本の東京にある日本武道館で世界柔道選手権東京大会が開催されました。モザンビークからは3名の選手が出場し、私自身もコーチとして参加しました。

-初日本

まず本大会に参加するにあたり、モザンビークからは柔道連盟の会長、副会長、男子コーチ1名、選手3名(-52kg:Jacira Ferreira、-66kg:Kevin Loforte、-73kg:Ayton Siquir)、そして女子コーチの私、計7人で日本へ向かいました。

会長、副会長、男子コーチは以前に国際大会参加のため、日本を訪れたことがありました。しかし、選手3名にとっては初めての日本!彼らにとって「日本」は柔道発祥の国で柔道家として特別な思いがあると出国前から口にしていました。

-試合

柔道発祥国、日本で年に一度、開催される「世界選手権」が行われるということで選手、コーチ陣をはじめ、一生懸命練習を積み重ねてきました。結果からご報告させていただきますと、全員、1回戦敗退に終わりました。細かい技術や反省点をここで言及するつもりはありませんが、彼らは今持てる力を畳の上で発揮してくれたと感じています。

というのも、単に選手をフォローしたいわけでも、言い訳でもなく、心からそう感じたからです。もちろん課題は山積みですが、自腹で柔道着も購入できず、試合にも参加できず、練習環境も十分でない彼らが日本武道館の真ん中で自分よりはるかに世界ランキング上位の選手から決して逃げることなく、目をそらさず、組みに行き、技をかけようと試みたのです。

試合後の選手の涙と、「勝ちたい」という言葉が今も頭から離れません。

私にとって今大会に帯同し、一緒にアップをし、作戦を練り、試合場へ向い、一緒に涙を流し、反省をしあい、次の決意を固めるという経験は、残り1年となった活動のギアを入れなおすきっかけになりました。

-機会

私は柔道に出会い、特に胸を張れるような成績もありませんが、大好きな柔道を通してモザンビークにきて、たくさんの生徒、仲間、同僚に支えられ、貴重な時間を過ごしています。今日まで本当に様々な機会に恵まれていました。以前の記事でも少し触れさせていただきましたが、彼らにそのような「機会」が訪れても、経済的な理由や政治的な理由により、泣く泣く手放さなければならない場合もあります。

そんな時、私はいつも、悔しいのか、悲しいのか、腹立たしいのか、よくわからない感情に襲われるとともに、これまでの自分の人生を顧みて、機会に恵まれていたにもかかわらず、何かと言い訳を重ね、本気になれなかった自分に憤り、情けなくなります。

私の任期も残り約1年となりました。

焦らず 腐らず 諦めず

貴重な経験に感謝し、この経験を生かしたサポートに努めていきます。

では!Tchau tchau!

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