JICA海外協力隊の世界日記

Madamadamadagascar!

マダガスカルのストリートチルドレン

任地であるアンチラベ市はマダガスカル第3の都市と呼ばれるほど比較的都会で、外国人観光客も多く訪れます。市内にある外資系スーパーの前にはストリートチルドレンが多く集まり、出入りする外国人観光客に対しお金をせがみます(写真上) 。彼らは、夜が更けスーパーが閉まると、スーパーの向かいにある市場に戻り、屋根の下で布団も被らずに眠るのだといいます。

こういった子ども達の生活に密着して話を聞いているうちに、任地には彼らを支援している団体がいくつかあることが分かりました。例えば、あるNGOは毎週月曜から土曜までお昼の時間に炊き出しを行っており、また、あるフランスの支援団体は、ダンスやBiblioPousse (プシプシというマダガスカルの人力車に本を乗せ巡回している動く図書館)、野外映画館などのイベントを企画し、ストリートチルドレンに娯楽を提供しています。

最近は、こちらの支援団体の活動を見学する機会がありました。少し言葉を交わし打ち解けると、子供たちは物乞い時の少し強張ったような表情ではなく、ただの年相応のやんちゃで遊びたい盛りの少年、少女の顔つきに戻ります。目一杯の笑顔で純粋に遊ぶことを楽しんでいる子供たちを見ているうちに、衣食住と言ったライフラインを確保するのも勿論必要ですが、こういった子供らしい表情を取り戻せる時間を確保することも非常に重要なのではないか、と思うようになりました。

また、この支援団体は、月曜から金曜日までの夜に子供たちが安心して眠れる場所を提供しています(写真下)。

彼らは夜8位時以降にアンチラベ市内を巡回し、帰る家のない子供たちに対しその施設に来るよう声をかけているそうです。以前に道端で出会ったときに食べ物を請われ、お握りを手渡したストリートチルドレンの男の子が、綺麗な身なりをして、自分の衣服を洗濯している様子を見た時には、胸が打たれる思いでした。

今後はこの施設で、業務が終わった夕方に折り紙教室などのアクティビティを行っていく予定です。更に12月には、この支援団体と一緒にクリスマスパーティの開催を企画しています。

同年代の子ども達と同じように、学校に行って学ぶことができないストリートチルドレン。それでも「日本の歌が聞きたい」「日本の遊びが知りたい」と好奇心旺盛です。こういった子供たちに対し、外国人である私が関わることで、少しでも多くの世界に触れてほしいと思っています。

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