JICA海外協力隊の世界日記

カシシで牛を飼う

#23 先生、ブタの難産です!

↑ 介助によって娩出された子ブタ

日曜日の朝、庭でゴミを燃やしていたら2人の職員がこちらにやってきました。

初産のブタが難産だから手伝ってほしい、とのこと。

休日で油断していた気持ちが、キュッと引き締まるのを感じました。

難産は時間との勝負で、診断と介助が早ければ早いほど子ブタが助かる確率が増し、母ブタへの影響も少なくなります。

、、、という知識は持っているものの、これまで牛の難産介助しかやったことがなく、ブタの難産介助は遙か昔に大学の座学で習っただけです。

そんなときに役に立つのがインターネット。

ザンビアに来るときに全ての専門書を持ってくることは難しく、ネットの情報を頼ることはこれまでにもありました。

検索すると、日本の養豚家の方が難産介助の方法の説明動画を掲載していました。

15分で知識をいれ、支度をして現場に向かいました。

↑ 生まれて1時間ほどで乳を吸い始める子ブタ

豚舎に到着すると、2頭の生きた子ブタがおり、4頭が既に死んでいました。

母ブタの産道に手を入れると子ブタの頭が触れます。

なるほど、子ブタのサイズは普通ですが、産道が通常よりも狭いために難産となったようでした。

先ほどの動画の通りに、細いロープを子ブタの頭にかけ、ロープを引いて娩出させました。

まだお腹には子ブタがいたので、同じ方法で介助をしました。

結果、3頭の生きた子ブタと1頭の死んだ子ブタを取り出すことができました。

母ブタも無事でした。

にわか知識ではありますが実績ができたので、職員にもロープを使った難産介助の方法を伝授しました。

動画の養豚家の方には感謝してもしきれませんし、インターネットの恩恵を感じた出来事でした。

SHARE

最新記事一覧

JICA海外協力隊サイト関連コンテンツ

  • 協力隊が挑む世界の課題

    隊員の現地での活動をご紹介します

  • JICA 海外協力隊の人とシゴト

    現地の活動・帰国後のキャリアをご紹介します

  • 世界へはばたけ!マンガで知る青年海外協力隊

    マンガで隊員の活動をご紹介します

TOPへ