JICA海外協力隊の世界日記

カシシで牛を飼う

#32 やる気をだす秘訣

↑ ニワトリの毛を取り除いているところ

隊員活動の紹介をした時にいただいた質問があります。

「同僚のモチベーションはどうやってあげていますか?」

どうやら日本人は他国の人よりも勤勉らしく、そのせいで他人のルーズなところを許せない性分のようです。

すると同僚や活動先の関係者のやる気がないせいで活動がうまくいかない、とついこぼしてしまいます。

↑ ニワトリを部位ごとに切り分ける

同僚と活動する時間が長くなると、踏み込んだ会話をするようになります。

なかでもお給料の話を聞いた時に、モチベーションが下がるのは当然のことだと思いました。

なぜなら、そもそも他のザンビアの会社と比べても低賃金であり、2ヵ月も支払いが遅れることもあります。頑張って働いてもすぐにお給料は増えません。

仕事への愛情もやる気がなくなるのも、お給料ひとつをとっても仕方がないことだな、と思いました。

↑ 調理したニワトリとシマをみんなで食べる

そんな状況の職員たちに少しでもやる気をだしてもらいたくて、死亡牛がいない月にニワトリをみんなで食べる、ということをやるようにしました。

それ以来、調子が悪い牛がいると職員は積極的に報告するようになり、早期発見早期治療につながりました。

その結果、年間の死亡牛も減少しました。

配属先のうまくいっていないところを根本的に変えることはできませんが、死亡牛がいなかったこと、ニワトリを美味しく食べられることで、職員のモチベーションを少しだけ上げることができたと思います。

任期の終わりが近づきカウンターパートに仕事の引継ぎをしているとき、このニワトリを食べる習慣は今後も続けようと思う、とカウンターパートに言ってもらえたのはとても嬉しかったです。

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