2019/09/26 Thu
活動
送別会
「JICAボランティアあるある」
配属先であるセンターのセンター長の交代です。
センター長は、各県に「家と車」が用意されているため、異動はよくあることみたいです。
どこの国でも2年間活動をしていると、関係者の交代はよく聞きます。
モロッコに赴任して約1年、大切な人との初めてのお別れです。
シディカセムに着任したその日から、センター長は、生活のサポートや仕事のサポートをしてくれました。
JICAボランティアを受け入れることは、メリットだけではないと思います。
配属先には、様々な負担もあります。
通常業務でも忙しいセンター長なのですが、着任時は必要書類の作成などがありました。
他の人に依頼するのではなく、センター長が用意してくれたことを覚えています。
いつも私の昼食を心配してくれて、サンドイッチやハンバーガー、チキンなどを用意してくれました。
(これは他の人に依頼してます。支払いはセンター長です。)
シディカセムの隣の県にセンター長は住んでいるため、
「クスクス(食べ物)」や「ハマム(公衆サウナ)」が好きだというと、同僚に声をかけ、同僚のお家の食事や同僚のお家への宿泊を手配してくれました。
毎日顔を見せないと怒られ、滞在時間が少ないと文句を言われ、そんな1年間を送ることができたことは、とても幸せでした。
JICAボランティアの要請を出してくれたのもセンター長です。
彼がいなければ、私は今ここにいません。
「送別会」は関係者が企画し、盛大に行われました。
センター長の入場から始まります。
センター長も女性職員もすでに泣いていて、ちょっとびっくりです。
始まりの言葉から、リレー方式でセンター長に感謝の言葉が贈られます。
私もと勧められましたが、言葉を考えているうちに次のイベントに移ってしまいました。
こういう時に、言いたいことが言えるように、『語学を勉強しよう』とやる気になります。
記念品の贈呈とケーキカットです。
ここから写真撮影会の始まりです。
テーマパークのキャラクターのように、順番待ちをして写真を撮ります。
こういう光景をみると、センター長がどれだけ愛されていたかがわかります。
私もちゃっかり写真撮りました。
その後1週間、残っている業務のためにセンターに毎日出勤してきました。
同僚の女性たちは、引き継ぎ手続きが終わった日に泣き、最終日の昼休憩前にも泣いていました。
その度にびっくりしている私は、泣くタイミングを失ってしまいます。
本当にこれが最後だなと思った時、言えなかった感謝の言葉を伝える事ができました。
私もウルウルきていたのですが、そばで聞いていた女性の同僚が号泣していました。
モロッコ人の感情の豊かさを感じました。
モロッコ国内をよく旅行する私からすると、センター長の新しい赴任先は、決して遠すぎません。
毎日は会えなくなりますが、永遠の別れではありません。
残り1年の間に、絶対に訪問すると約束しています。
新しい県のセンターでも、すぐにみんなから愛されるセンター長となり、バリバリ仕事をしている姿が想像できます。
私のセンターは、新しいセンター長がまだ着任しないので、センター長不在のまま新年度が始まります。
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