JICA海外協力隊の世界日記

モロッコ・ノスノス日記

フラ

皆さんは、イスラム教の女性をイメージする時、何を考えますか?

とても印象的なのが、スカーフを巻いている姿ではないでしょうか。

モロッコでは、スカーフのことを「フラ」といいます。

「フラ」の巻き方にもいろいろあります。

そして、モロッコは緩やかなイスラム教の国なので、「フラ」を巻いている人もいれば、巻いていない人もいます。

私の印象では、都市部では巻いていない人が多く、田舎の方がほとんどの人が巻いているような気がします。

18歳くらいになると巻きはじめる子が多い気もしています。

私の美容のクラスには、17歳以上の生徒がいるのですが、ある時から巻いてくる子もいました。

(ある時のタイミングはわかりませんでした。)

生徒のお家に誘われた時に、普段「フラ」を巻いている姿を見たことないのに、家の近所になったらカバンから「フラ」を取り出し、巻いている子もいました。

私の周りの女性だと、既婚女性は「フラ」を巻いています。

20代でも30代でも未婚の女性は、巻いていない人もいます。

自分の意思もあると思いますが、両親や旦那さんの考えが強いように感じています。

巻き方は様々ですが、

若い子や、年配の女性はゆるい気がします。

既婚女性は、しっかり巻いています。

頬骨に沿うように、サイドをガラス玉のまち針でとめて、上の写真のように額中央を尖らせます。

(挨拶で頬をくっつける時、まち針が刺さらないか、私がヒヤヒヤしています。)

授業中は「フラ」を外してしまうので、授業が終わると、「フラ」を巻くのに真剣なため、鏡の前は大渋滞です。

彼女たちは、何枚もの「フラ」を持っているので、服装に合わせてコーディネートしています。

赤系には赤い「フラ」、青系には青い「フラ」

おしゃれを楽しんでいます。

モロッコに赴任する時、私も「フラ」を巻くようになるんだろうと思っていたのですが、

イスラム教の女性の中にも巻いていない人がいるのに、イスラム教ではない私が巻くのは変だなと思い、巻いていません。

日焼け防止に良いのではないかと思ったこともありましたが、熱がこもるのと、周りの音が聞こえにくくなるので、私には合わないと思っています。

私が「フラ」を巻くのは、「ハマム(モロッコの大衆浴場・サウナ)」に行った帰りだけです。

髪が濡れているので、冷めて風邪をひかないようにするためです。

バンダナをしてから「フラ」を巻く人もいます。

この方が、髪がまとまっていて巻きやすいのかもしれません。

家事をする時は、バンダナだけで行い、外出する時に「フラ」を軽く巻けば良いので、ママさんスタイルとも言えるかもしれません。

年齢や結婚の有無、ライフスタイルによって、様々な巻き方の「フラ」は、モロッコの大切な文化の1つだと思います。

40度をこえる気温の中、「ジュラバ(長袖ロングスカートワンピース・生地厚め)」を着て「フラ」を巻いて外出しているモロッコの女性は強いなと思います。

肉体よりも精神の強さを感じます。

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