JICA海外協力隊の世界日記

モロッコ・ノスノス日記

言葉

先日、壮行会のようなイベントがありました。

7月に修了証をもらうために、6月に試験を通る必要があります。

ラマダン前にとのことで、この時期に行われました。

お菓子やケーキは、生徒が用意してくれました。

(ラップがかかったままの写真なのは、取った瞬間にみんなで食べてしまったからです。)

いつも、わきあいあいとした雰囲気で楽しく彼女たちと会話しています。

この日、気づいたことがあります。

『彼女たちの会話が全くわからないのです。』

授業では、実技が中心のため、技術を見せたりポイントを教えたりしているので、「こうだよ。」「そうそう。」などの声かけがほとんどで、言葉のキャッチボールはほとんどしていません。

学科はモロッコ人の先生にお願いしています。

ダリジャ語での授業ですが、美容に関することは、先生の動作やたまに混じるフランス語を聞き取り理解しています。

授業中に生徒から話しかけられる話題も、美容に関することや簡単な日常の会話なので、会話を弾ませていました。

しかし、何人もの生徒が集まり、思い思いに言葉のキャッチボールが始まると全く理解できませんでした。

もともと語学が苦手だった私ですが、2011年から2年間グアテマラで活動し、2018年からモロッコで活動をしていて、大きな違いがあると思いました。

グアテマラでは、日本での約2ヶ月間の訓練でスペイン語を学び、現地でも1ヶ月間スペイン語を学びます。

任地でもスペイン語で活動も生活もしました。

当時は、スマートフォンがまだ普及しておらず、翻訳アプリなどは使用していませんでした。

感染症対策という活動で、病気の予防・啓発が主だったこともあり、伝えたいという思いからスペイン語を修得し、人前で話していました。

なので、派遣から半年経ったくらいには、ある程度の会話を理解することができていたように思います。

モロッコでは、日本の約2ヶ月間の訓練でフランス語を学びますが、現地では1ヶ月間ダリジャ語を学びます。

任地では、フランス語とダリジャ語を混ぜて、活動や生活をしています。

ダリジャ語の授業は1ヶ月間しかなかったので、アラビア文字ではなくアルファベットで学んだため、街中の標識も読むことができません。

(隊員さんの中には、勉強されて読める人もいます。)

お互いのスマートフォンの翻訳アプリを使用して、言語修得をしなくても会話をすることができます。

ダリジャ語は読み書きが難しく、フランス語は発音が難しいので、もともと私の語学が苦手な意識も重なって、モロッコでの言語修得はとても難しいと感じています。

モロッコの学生もフランス語は難しいと感じている人もいて、英語を使用している人もいます。

大学の授業等は、フランス語で行われているそうなので、私からすると十分フランス語もできると思います。

グアテマラでは、(アメリカが近いのに)大学を出ている人でも英語が話せない人は多かったです。

モロッコでは、いろいろな言語が溢れているためか、英語などの他の言語も話せる人が多い気がしています。

大家さん家族や友人、たまに街中で声をかけてくれる人の日本語の発音もとてもきれいです。

多言語を吸収するできる聴覚があるのではないかと思っています。

モロッコ人を尊敬し、自分のできなさに落ち込むこともある赴任から半年です。

しかし、朝起きて窓を開けると青空が広がり、出勤時にはきれいな花を眺め、1日のやる気を満たすことができます

クラスではみんなが話しかけてきてくれて、帰宅すると大家さんに「今日はどんな日だった?』と声をかけてもらいます。

いつもモロッコに支えられています。

もっともっといろんなことを話したいし、伝えたいので、言語修得を頑張ろうと思います。

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