JICA海外協力隊の世界日記

モロッコ・ノスノス日記

ジュラバの中は?

モロッコの代表的な服装「ジュラバ」

写真のようなフード付きのロングワンピースです。

男性用と女性用があり、普段着として多くの人が着ています。

毎日着ている人もいれば、日によって洋服とジュラバを選んでいる人もいます。

ジュラバを着る事を、強制されるのではなく、ファッションとして楽しんでいるように私は感じています。

金曜日は、「お祈りの日」とされているので、ジュラバを着ている人が、街全体として多い気がします。

シンプルな物もありますが、多くのジュラバには素敵な刺繍が施されています。

ミシンで行える作業もあると思いますが、多くの作業は手作業のため、1着作るだけでも数日かかってしまいます。

そのため、街中には多くの仕立て屋が存在します。

お店の中では、ミントティーを飲みながら職人さんが刺繍しています。

1つの通りの両側が、全て仕立て屋となっている区画もあります。

モロッコにはなくてはならない職業です。

今では、大量生産されたジュラバが、安く売られています。

それでも、職人さんの仕事がなくならないのは、モロッコの人たちのジュラバへのこだわりが伝わってきます。

今よりも着物が普段着として着られていた日本で、反物から自分用に着物を仕立てるような、特別な気持ちと似ているのではないかと思います。

お店に並んでいる洋服からお気に入りを見つけて買う事も楽しいですが、生地や糸を選んでデザインを想像しながら自分のサイズを測ってもらい注文する事はとても楽しいです。

モロッコに赴任する前から、ジュラバを着ている事は知っていました。

ある映画の影響もあり、ジュラバの中はすっごい派手なおしゃれをしていると想像していました。

その中に何を着ているかという事に、日本にいる時からとても興味がありました。

首都ラバトには、欧米の洋服店も多く露出度の高い服も売られていたので、やっぱりそうなのだと思っていました。

しかし、

ラバトでのホームステイや、シディカセムでのクラスや家に招待された時に見る、ジュラバを脱いだ姿は違いました。

多くの人がジュラバの中にパジャマを着ているのです。

親戚の家や友人の家で、ゆっくりお茶を飲んだり、ごはんを食べたり、女性だけの空間になった時は、ジュラバを脱ぎます。

どこでもパジャマでくつろぐ事ができるのです。

男性は外のカフェで友人と集まり、女性は家で友人と集まるモロッコの文化から、ジュラバの中はパジャマになったのではないかと思っています。

だから、モロッコの女性のパジャマ選びは、真剣です。

シディカセムの買い物のメイン通りには、洋服店よりもパジャマ店の方が多い気がします。

沢山あるパジャマの中からお気に入りの1枚を見つけ出します。

美容クラスの授業にパジャマでくる生徒もいます。(おそらく、お気に入りのパジャマなのでしょう。)

パジャマは、家の中だけで着る物だと思っている私からすると、カルチャーショックを受けた出来事の1つです。

生徒の中には、「今日はパジャマで来ちゃった。」と照れ笑いする子もいるので、感覚が全く違うわけではないのだと思います。

クラスの授業を、生活の一部だと捉えて、くつろげる場所だと感じている生徒が多いのだと思っています。

みんなが美容に興味がある中で、とびっきりのおしゃれをしてくる生徒がいたり、くつろいでいる生徒がいたりと、生徒から様々な刺激をもらっています。

私が専門学生の時も、気合を入れておしゃれをしてくる子もいれば、スウェットでくる子もいたなと思い出し、日本もモロッコも同じだと感じています。

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