JICA海外協力隊の世界日記

モロッコ・ノスノス日記

修理

モロッコに着任し、1年が過ぎました。

先日、1年の月日を感じさせてくれる出来事がありました。

モロッコでは、安全のため、ガス給湯器ではなく電気給湯器の使用がJICA事務所より義務付けられています。

シディカセムでは、入浴は家ではなく、公衆サウナ(ハマム)に行くのが一般的なので、シャワーのない家も珍しくありません。

大家さんは、公衆サウナが好きではないので、お家でシャワーを浴びるそうです。

すっかり秋めいてきたシディカセム

ある日、お湯が出なくなりました。

タンクの様子がおかしいなと前日から思っていたので、すぐに大家さんに相談し、修理のおじさんがきてくれました。

慣れた手つきで作業はどんどん進みます。

タンクの水抜きは、本当にこれが正しいのか疑問でしかありません。

予想できていたので、下にタライとバケツを交互に置き、50Lを出し切ります。

中には、熱線にカルキがびっしり。

鍾乳洞のようでした。

タンクの底にもカルキがたっぷり溜まっていました。

モロッコの水道水にはカルキが多く含まれているのかもしれませんが、

これが1年の積み重ねです。

上の写真は新品と1年経過したものです。

取り出す時に砕いたので多少取れていますが、まさか1年とは思えません。

もしろ、前日までお湯が沸いていたのが不思議なくらいです。

大家さんが、メンテナンスについて修理のおじさんに質問していました。

大家さんに相談したのが朝10時、「修理は午後かな。」と言っていたのに、

ネジが1本ない騒動まで含めて12時には終わってしまったこの作業、

壊れないようにメンテナンスするより、壊れたらすぐ頼む方が手間がかからないのかもしれません。

私にとっては困った出来事でしたが、

これもモロッコを表しているような気がします。

使い方は荒い。

でも、壊れても捨てずに直して使うモロッコです。

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