モロッコ・ノスノス日記

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八下田 侑恵
栃木県

タイプ/職種
青年海外協力隊
美容師
派遣国
中東・欧州
モロッコ シディカセム県
一言メッセージ
初めて体験するイスラム文化での生活や、美容師の卵たちと繰り広げるモロッコ美容情報をご紹介していきます。

 

ハマムで出る出るスパゲッティモロッカン

2019.12.02

文化 生活

モロッコには、ハマム文化があります。

ハマムとは、公衆サウナです。

銭湯のように、入り口で入場料を払い、男女別々に入ります。

価格は、シディカセムでは男性8DH(約90円)、女性9DH(約100円)、子ども4DH(約50円)です。

どこでも、女性は長風呂のようです。

モロッコの人たちは週に1回ほどハマムに通います。

自宅にシャワーがないことも多く、ハマムだけが体を洗う場となります。

それでも、イスラム教徒は、1日に5回のお祈りの前に、体を清めるので、清潔です。

日本の銭湯や温泉施設と異なり、ハマムに行くには様々な準備が必要です。

まず大切なのは、バケツ!!

ハマムにあるバケツを借りることもできますが、バケツがないこともあるので、持参します。

アカスリと床に敷くマットもかかせません。

そして、このクシです。

モロッコの女性は、シャンプーの時にこれを使い、梳かしながら何度もシャンプーをします。

私からすると、水分を含んだ髪を絡みやすそうなクシで梳かすなんて、ドキドキしてしまいますが、誰もが当たり前のように行います。

モロッコの文化です。

これらを全て持っていくので、ハマムに行く時は旅行に行くような荷物になります。

以前、ホームステイ先のお母さんに薄毛の相談をされたので、説明したことはありますが、文化を変えることは難しいと思います。

少しでも切れ毛をなくせるように、日本でも売っている絡まないクシを見つけてプレゼントしました。

ハマムに入ると、脱衣所があり、服を脱ぎ、荷物を預けます。

日本の銭湯との違いは、パンツは履いたままです。

ハマムには、新しいパンツを持っていかないと、帰りに大変なことになります。

いよいよハマムの中に入ります。

ハマムによって異なりますが、幾つかの部屋に分かれており、奥の部屋に行くほど、部屋の温度が上がります。

自分の場所を決め、水と熱湯の出る蛇口からバケツにお湯を注ぎます。

温度は、自分で調整します。

大きなバケツなので、運ぶのも大変です。

手桶を使って、何度も何度もお湯を体にかけて温まります。

シャワーはありません。

お湯に浸かったり、高温のサウナに入るのと違い、モロッコのハマムは、自分で頑張らないと温まらないのです。

だいたい1人2つくらいのバケツを使います。

サボンノワールというオリーブからできた石鹸を塗り皮膚をふやかしたら、アカスリ開始です。

1度目はあまり垢が出なかったのですが、2度目からは面白いように出てきます。

モロッコ人はアカスリが得意です。

アカスリが下手な私を見かねて、貸してみなさいとばかりに一緒に行った友人が、面白いくらい細く長い垢を出してくれます。

これが、『スパゲッティモロッカン』です。

入場料とは別に30DH(約350円)くらい払うと、ハマムのスペシャリストがアカスリをしてくれます。

おばちゃんにかかると私は、「まな板の鯉」です。

ころころ向きを変え、全身ツルツルになり、しかもマッサージされたような気分になります。

おばちゃんは、スパゲッティモロッカンをつくる職人です。

モロッコ人は、ハマムで頭のてっぺんからつま先まで全身の汚れを落とします。

脱衣所で横になっている人がたくさんいますが、ハマムから出るとぐったりしてしまいます。

週に1度なのもわかる気がします。

皮膚科学で、肌の表面にはラップの薄さほどの水分を保つ大切な層があると教わりましたが、ハマムの後の爽快感と比べると、知識はどこかへ行ってしまいます。

友人や同僚と、裸の付き合いができることも魅力です。

モロッコには、肌を労わる「泥パック」や「アルガンオイル」など、魅力的な物があるので、アカスリの後は保湿をしています。

地元の人には、お気に入りのハマムがありますが、私はいろいろな地域のハマムをこれからも経験したいと思っています。