JICA海外協力隊の世界日記

マラウイ湖の魚は大洋の夢を見るか

なつかしき衣食電とグローバル化への感謝

いつの間にかマラウイに住んで1年となります。
せっかく外国にいるのだから地元の物を食べて地元の人と同じ生活をする。
マラウイに住むと決まった時、初めはそう思っていました。しかし最近短期滞在と長期在住では勝手が全く異なることを日々骨身に染みて感じます。
今まで普通だったことが普通ではなくなるとこれほど辛いのか。。。
郷愁は夕陽から感じるものではなく日常の欲に潜みます。
ただその中で助けになってくれているのが同じくマラウイに進出している世界各国なのです。

五千年の歴史が持つ食への気概に感謝

マラウイの主食はシマというトウモロコシの粉を蒸した味の薄い蒸しパンみたいな物ですが、実はお米も食べられています。
内陸国で流通も悪いので美味しい魚はありませんが、鶏は(そこら辺を歩いているので)比較的新鮮なものが多く美味しいです。
トマト、玉ねぎ、ピーマン、ナスビ、人参、じゃがいも、キャベツなどが下町のマーケットに安い値段で並べられているし、南アフリカ系のスーパーマーケットにはパスタもビールもヨーグルトもあります。食パンもホットドッグ用のパンも、冷凍のピザまで売っています。家で自炊をしながら、時々イタリアンレストランやインド料理店に食べにも行けます。思っていたより全然贅沢な食事環境、のはずでした。

しかし日本人たるもの、やはりパスタではない麺が食べたい、豆腐が食べたい、そして海鮮が食べたいのである。。。

そんな日本人たちの癒しの場が中国料理店!
麻婆豆腐、餃子、エビチリ、ゴマ団子、そして海鮮ラーメン!
クオリティもなかなかで値段もリーズナブル。懐かしさはカウントレス。
世界中どこでも本格的な中国料理を作る中国人の気概に感服です。
ただ日用品のクオリティはもう少し上げて欲しいです。
中国系の日用品店で買ったものはすぐ壊れるので。

ネット生活を与えてくれる数学大国のポテンシャル

アフリカに来ると決めた時、しっかりさっぱり決別しよう。新しい自分になるんだと思っていたもの。
日本で日々の時間を蝕んでいたインターネットとスマートフォン。


「アフリカに行くから連絡なかなかつかないかも。」
「おそらく携帯使えないからLINE見れないかも。」
日本で色んな人に言って来ました。

蓋を空けたら、スマートファンは繋がりました。SIMフリーのスマートフォンを買える場所もありました。
それが「インド人経営の電気店」
iPhoneもGALAXYも、安価な中国のスマホも売っています。ビジネスを分かっている彼らは割引の話もスムーズ。店によっては修理も請け負い、MACを直してくれたり、SIMロックを解除してくれたり。聞けばマラウイを席巻しているインターネットプロバイダーの一つ、Airtelもインドの会社というではありませんか。もうインド人なしにマラウイのネットライフは語れません。
ただやっぱり回線速度は遅いんです。あと無制限の料金プランが欲しいです。
次は光回線のWi-Fiをお願いしたいです。

ファッションを牽引するのはチャリティショップ

アフリカに行くんだからもう日本では着ない服や機能性の高い服を持って行き、そして帰る時には捨てて来よう。必要ならば現地の服を買って着よう。
こう考えていた1年前の自分に一言。

ジャケットとカーディガン、そして何よりもベーシックなカットソーを4,5枚トランクに詰め込んどけ!
断水をしたら洗濯ができない。砂埃ですぐに汚れる。だからまず数がいる。
伝統的なアフリカ柄の布を買って仕立屋さんに服を作ってもらえはするが、正直トライバルな派手柄はトップスかボトムスかどちらかでいい。
ショッピングセンターに売っている服はサイズやデザインが合わなかったり生地がペラペラなのに正直高い。
どうしようコーディネートのルーティーンが全く足りない。何より服を買いたい!

そんな時の救いの神が国際NGO、DAPP(Development from People to People)の衣料店です。
DAPP(www.dapp-malawi.org/)は教育、医療など様々な分野で途上国の支援を行っていますが、その中の一つがセカンドハンドプロジェクトであり、ヨーロッパ、アメリカ、カナダからの古着を途上国で販売しています。
値段は基本200~300円でセールの時は50円を切るという激安。もちろんどこのブランドか分からなかったり、着古されているものも多いのですが、意外と綺麗なままで使える服も売っています。そしてH&MやZARAといったおなじみのブランドが結構あります。マリメッコやラルフローレンの綺麗なカットソーをゲットした時は宝を発掘したかのように喜びました。
店内はいつも込み合っており、マラウイ人に混じって日本人だけでなく欧米人もよく見かけます。

そのほか、大型スーパーマーケットを展開し、ハイクオリティなクッキーやチョコレートを売ってくれる南アフリカ、窯焼きピザという素晴らしいものを提供してくれるイタリアにも感謝をする日々です。

しかし、一番望んでいるものは値段が手頃で品質が良く、ベーシックなデザインの日用品や衣料なのです。
だから日本の百均さん、ユ◯クロなどの衣料販売店さん。アフリカから首を長くして進出を待っております。

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