2024/11/30 Sat
生活
歯医者受診レポ
↑歯医者さんの壁にかけられていたアート
先日、意を決して歯医者さんへ行ってきました。“意を決して”と書くと大袈裟な感じもしますが、まずはモロッコでの歯にまつわるエピソードを。
①街中で出会うおじ/おばさまたち、ニカーッと笑ったときの歯の少なさ!奥の方はごっそり歯がない方もごろごろいて、どうやって食事しているんだろう?ひどい虫歯でもこんなに歯がなくなることある?といろいろ想像を膨らませてしまいます。ここではちまちま虫歯治療するよりも、悪しきは抜く方針なのかしら・・
②知り合いのご家族と食事をしていた時。小学生の男の子が歯がグラグラするのを気にして食事が進まず、見兼ねた母親が息子の歯をエイっと引き抜いた一瞬の出来事。血だらけでケラケラ笑う男の子とガハハと豪快に笑う母親の姿に、ヒイイと鳥肌が立ったことを忘れられません。いくら乳歯とはいえ、歯を抜く行為に抵抗が無さすぎる・・
これまでの人生で一度も虫歯になったことがなく、正直虫歯がどんなものなのかいまいちよくわかっていません。歯が痛いレベルはかなり進行しているの?虫歯なりたては自分では気付きにくいの?虫歯って歯が黒くなるの?穴が空いたりするの?という絶望的な知識経験の無さなので、とにかくモロッコでは初めての虫歯をつくりたくなかったし、できることなら虫歯予防のクリーニングをしたいと常々思っていました。
糖分摂取過多な食生活環境ではかなり需要があるのか、街中にはあちこち歯医者があります。しかし中の様子がわからないし、古びた看板がポンと出ているだけの外観はなかなか心配です。今後の人生を共にする大事な永久歯を変に傷付けるわけにはいかないという強めの意志も持ち合わせています。
首都にはJICAの職員さんや大使館の方々が利用している綺麗な歯医者さんがあるなんて話も聞いたことがありますが、そんなところにノコノコ行くのも烏滸がましいし・・、同期の隊員が歯医者へ行って無事だった話を聞いて、同じところ紹介してもらおうかな?でももし通うことになったら遠くて大変だし・・、と春頃から歯医者選びの段階で頭を悩ませていました。
ところが引越し先のアパート、奇遇なことに玄関のドアを開けた目の前、いわゆるお向かいが歯医者さんでした。これは運命の歯医者!!ということで、とりあえず安全そうなところかどうか観察することに。
アパートを出入りするタイミングで患者さんによく会いますが、客層は若い世代が多い印象。にっこり挨拶するとにっこり挨拶を返してくれます。歯がごっそり無い人もいなさそう。前歯しか見えないけど・・。たまに小さな子も来ているようですが、歯医者から泣き声が聞こえたこともありません。
年末も近いしクリーニングして綺麗にして新年を迎えたいという思考は日本人ゆえでしょうか。とりあえず予約だけしてみようかな、と覗いてみては今日も混んでそうだしやめとこ・・とウジウジすること数ヶ月。
ある日の活動帰り、玄関の鍵を開ける前にちらっと横目で見ると待合室に誰もいないことに気付き、全然覚悟を決めた訳でもないのに、今ならいけるかも?とふら~っと立ち寄ってしまいました。
「歯のクリーニングってできますか?」「できますよ~」「予約したいんですけど・・」「いつ?明日?今日はこの後すぐできますよ。」「今日?!いま?!」「いまじゃなくて、15分後くらいですね。」「それはほぼ今・・じゃあ今日お願いします・・」「そこに座って待ってて。」「私の家すぐ隣なんですけど、荷物置いてきてもいいですか?ついでに心の準備も・・」「もちろんよ~!」ということであれよあれよと話が進み、一旦帰宅。この15分の間に“抜く”とか“削る”とか歯医者で聞きそうなこわい単語を一通り調べ、気持ちを整えて出直しました。
誰もいない待合室。すぐに呼ばれて、いざ、診察室へ!
日本の歯医者と同じようなスタイル。器具もパッと見、同じように見える!
処置中目の上にタオルを当てられず、上のライトがミラー付きだったので、どんな処置をされているのかガッツリ目を開けて観察できました。歯にあたる器具の感覚や音も日本で経験したことある感じだったので一安心。心配しすぎることなかったな~
奥の歯を見たいからもっと口を開けて。もっと。もっと。と要求され、顎関節症なのでこれ以上開けられませんってなんて言うんだろう?と考えていたらなんだかおかしくなってしまって、笑いを噛み殺したいのに今噛めない!!と必死に平静を保つのがしんどかったです。
処置はあっさり20分くらいで終了し、鏡で確認したらピッカピカになっていて大感激でした。これで気持ちよく新年を迎えられそうです!!!
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