JICA海外協力隊の世界日記

モロッコ通信〜Heartful♡SidiKacem〜

フリマ開催記

いよいよ帰国が近付いてきたので、重い腰を上げて荷物整理を始めました。

断捨離対象となるのはまず洋服。当初は配属先や活動先でもらってもらおうかな?と思っていましたが、2年間自分が着倒した服を人にあげるのもなんだかな・・と思うと勇気が出ず。

そこらのスークに寄付してみようかとも思いましたが、暑い中重たい服を抱えて徒歩20~30分の距離を歩かなければならないことに気付いて断念()でもゴミとして処分してしまうのはあまりにもモッタイナイと私の中の良心が暴れています。

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とりあえず古着の需要を知るべきだと開き直り?自宅でフリーマーケットを開催してみることにしました。なんと言ってもお向かいは歯医者!人の出入りは多めです。

ある夜、歯医者さんの営業後を見計らってコソコソと家のドア前に服をセットし「無料」と張り紙をして準備完了!

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翌朝、いますぐドアを開けてみたい気持ちをこらえ、金属のハンガーが触れ合う音にそわそわしながら廊下に聞き耳立てて過ごしていました(←怪しい)

すると家のチャイムが鳴りました。おそるおそるドアを開けてみると、服を抱えたマダムが立っていて、「私は貧困地域への寄付活動をしているので、ここの洋服をいただきますね」とわざわざ声をかけてくれました。わあ!そんな活用をしてくれるなんて!と感激。大歓迎なので全部持っていってください。ちなみに明日も明後日もやるんでぜひまた来てください。…なんて即言えたらいいんですけど、突然のことに「め、Merci…」とドギマギする様子のおかしい日本人(←怪しい)

さて、ここで初めてドアを開けました。改めて周りを見てみると、服はすべてすっきりなくなっています。やったー!なぜか「無料」の張り紙もなくなり、驚いたことにズボン置き場にしていたイスまで見当たりません。いやいや、さすがにイスはダメでしょう!!「イスは持っていかないで」なんて書いてないけど、さすがにダメでしょう!! ※ここは家具備え付けのアパート

翌日、まだ手元にあった服とともに「イスを返してください」と書いた張り紙も一緒に貼っておきました。服はすぐになくなりますが、待てど暮らせどイスは返ってきません・・

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張り紙を見た歯医者さんに「イス見つかった?」「きっと返ってくるわよ。インシャーラ!(神の望むままにね!の意)」とか言われて、イスを取られた可哀想な(オバカな)日本人みたいなレッテルを貼られている気がして勝手に気まずい・・笑

夕方、一旦家で待機を諦めて買い物に出かけることにしました。いつもエントランスにいる管理人のおじちゃんに「こんにちは~~」と挨拶しつつ視線を向けると、なんと!我が家のイスに座っているではありませんか!!!

「それ!私のイス!返して!!!」「無料って書いてあるからもらったんだよ~」「無料なのは洋服だけだよ!」ということであっさりと犯人を見つけ、イスを取り戻すことができました。やれやれʅ(´・_・`)ʃ

洋服がだいぶ減ってすっきりしてきたので、今度はキッチン用品やら余っている調味料やらをせっせと置いてみると、昼過ぎには跡形もなくなっています。なんて効率のいい断捨離!すっかり断捨離ハイになって、必要なものまでじゃんじゃん出品しすぎてしまいました。「あ!やっぱり回収!」と思っても時すでに遅し・・ʅ(´・_・`)ʃ

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ときにはドアの隙間からかわいいメモが差し込まれ、隙間風に悩んだ日々もこの為だったと思うと報われた気がします。笑

どこの誰がもらってくれているのかわからないけれど、生活を共にしてきたみんなの嫁ぎ先?が見つかってよかったねえの気持ちです。大切に使ってもらえますように♩

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