2020/03/14 Sat
文化 活動 生活
Festival de Naranja(オレンジ祭り)
ホンジュラスでは、コーヒーやマンゴーといった各地域で採れる農産物にちなんだお祭りがあります。私の任地は、初回のブログでお伝えしましたようにオレンジの産地です。
https://world-diary.jica.go.jp/yokotayuko/life/feliz_ano_nuevo.php
グイノペ市のオレンジのシーズンは12月~3月中旬頃までで、毎年2月にFestival de Naranja(オレンジ祭り)を開催しています。今年は2月27日~3月1日の4日間の開催でした。
お祭りの約1か月前から市役所中心に準備が始まりました。このようなお祭りは市が企画して当日の運営と管理を担当します。4日間のプログラムの内容と市役所職員の誰が担当するかなどを何度も会議を重ねて話し合いました。
私も赴任時から何かとお世話になっている市役所、住民の皆さんに日本文化に触れてもらいたく、他の任地の隊員と一緒に日本文化紹介、JICA専門家の方に来ていただいて任地で実施されているJICAプロジェクトの紹介、環境教育の活動の一環としてエコクラフトワークショップと、自作のグイノペのオレンジマーマレードを使ったお菓子の販売を企画しました。
グイノペ市では、10年程前には小学校教育や保健系のJICAボランティアが沢山活動していたそうで、その頃は日本文化紹介もやっていたと聞きました。その頃を知っている任地の人が、今回私達隊員と一緒にソーラン節を踊ってくれました。長年日本のファンでいてくれて嬉しい限りです。
お祭りには色々な出店がグイノペにやってきて、年に一度のイベントを食の面で盛り上げてくれます。しかし、翌日には至るところに沢山のごみが散乱していました。お祭り期間中は朝のうちに市役所の職員が掃除して、お祭りが終わった翌日には、市役所職員と市民グループが一斉に清掃を行いました。このような光景はラテンアメリカのお祭りの後でよく見られるようです。
日本では、拡大生産者責任(Extended Producer Responsibitily :EPR)といって、生産者が製品の生産・使用段階だけでなく、廃棄・リサイクル段階まで責任を負うという考え方が循環型社会形成推進基本法に取り入れられています。http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=401
この考え方が浸透している日本で生活していた私にとっては、お祭りの物販で利益を得る出店事業者が、ゴミ箱を設置したり、飲料ビンを回収するように市役所が指導しても良いのではないか、と思いました。大量の無分別のごみを手作業で拾って、この作業の為に手配したトラックに積んで…という業務の代わりに、市民グループは住民への福祉活動をもっと出来るのではないかな、と。
住民が市役所に期待することや習慣などなど現地に根付いていることもあるので、簡単に「それは違うんじゃない?」と提案していいか悩むところです。お祭りはとても素敵でしたが気づきも多かったイベントでした。
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