JICA海外協力隊の世界日記

ブータン便り

アグロツーリズム調査に行ってきました

みなさま、こんにちは。

ブータン隊員のGOENグループ(栄養と健康と食と観光のコラボでブータンを盛り上げたい隊員の任意グループ)による報告を、2回に亘りさせて頂きました。

初回はきのこシンポジウム(8/222回目はきのこフェスティバル(8/23-24を報告しました。最終回は、同じくブムタン県で小原さんと熊田さんが実施したアグリツーリズム調査(8/25-26)です。

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ブータンは、海のない陸封国で、港もないので、貿易はインドの港を経由して陸路で届くもの、あと空路でインド、ネパール、タイから届くものとなります。
何を輸入しても値段が高くなるし、何を輸出しても、やはり価格競争力は下がります。

日本のように技術力が高ければ、高コストで原料や製品を輸出入してもやって行けますが(最近は日本も厳しいですけど)、ブータンは、外国へものを輸出して収入を得ることがとても難しい国です。
(例外は、水力発電所で作った電気の隣国インドへの輸出です。しかし工場があるわけではなく、雇用を作れていません。)

ブータンは、素晴らしい自然環境と文化を持つ国なので、観光は重要産業です。
雇用も作っていて、ホテルやレストランの従業員、観光ガイド、運転手など、多くの人を雇用する産業です。

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実は、きのこフェスティバルの時、GOENの隊員は、地元の農家にホームステイしました(食事時の写真を見て下さい)。
その農家さんは、ホームステイを受けていますから、ブータンには既にアグリツーリズムの基礎があるとも言えます。

しかし、きのこフェスティバルの時も、地元の人々は大勢集っていましたが、外国人はごく僅かでした。
ブータンの農村は、自然が美しいし、人も温かく、食べ物も首都より美味しいです。

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ティンプーなどの都会から、また外国から、観光客を農村へ呼び込めたら、農家さんが作る農作物も、料理してから提供でき、良い付加価値で売ることができます。
若者の雇用が増えますから、多くの若者がオーストラリアへ出て行ってしまう今の流れを止めることもできそうです。

GOENの隊員たちは、そんなことを考え、栄養と食への意識変革や観光がブータンを引っ張ってくれることを想像しつつ、ブムタン県での数日を過ごしました。

以下、観光隊員の小原さんときのこ栽培隊員の熊田さんから、アグリツーリズム調査について報告して頂きます。

地元のきのこ生産者組織からアグリツアー案の作成依頼を受け、ブムタンの中心の町ジャカール周辺と隣のタンと言う地域でいくつかの農家や産物の製造所などを調査しました。

ジャカールはブムタンの中心といっても小さな町で、のどかな雰囲気と牧歌的な風景が広がっています。

伝統的草木染の織物工房、ハチミツ製造所、きのこ生産施設、そば粉の製粉所、オーガニックハーブティー製造農場などを訪れました。農家では搾りたての牛乳のホットミルクや、伝統的な方法で作ったブムタン名物・そば粉のパンケーキを、畑で採ってきた野菜、特産品のバターと蜂蜜と一緒に提供して頂きました。

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地元の人とのふれあいやブータンの農村生活を垣間見ることが出来る農家訪問は、観光客にとってとても貴重な異文化体験になるでしょう。

アグリツーリズムは農家にとっては収入向上につながり、観光客にとっては名所を周るだけの観光とは一味違った体験ができるWin-Winなプログラムです。
ぜひ実現に向けて取り組んでいきたいと思います。

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皆さま、ここまで読んで下さり、大変有難うございました。

読者の皆さんも、ブータンの農村を訪れたいと思ったのではないでしょうか?
是非一度、検討してみて下さい。

皆さま、またいつかお目にかかりましょう!

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