JICA海外協力隊の世界日記

ボリビア便り

#42 スポGOMI ワールドカップ2025~ポロンゴ予選とその裏側~【廃棄物処理/永井】

本日のテーマは地球にやさしいごみ拾いスポーツ、スポGOMI。バジェグランデ予選、サマイパタ予選に続き、2025511()にサンタクルス県ポロンゴ市にてポロンゴ予選を開催しました。その様子をお届けします。

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↓ バジェグランデ予選のレポートはこちら ↓

#17 スポGOMI ワールドカップ 2025 | ボリビア便り(ボリビア事務所) | JICA海外協力隊の世界日記

予選当日は天気にも恵まれ、12チーム・計36名が参加し、計206㎏のごみを回収・分別しました。わたしを含む10名の海外協力隊員が審判を務め、保健隊員を中心に「手洗いコーナー」も設置し、ごみ拾い後には参加者と、歌に合わせて楽しく正しい手洗い方法を学びました。

審判としてごみ拾いに同行していると、色々な発見がありました。

普段ポロンゴではごみの分別は行われていませんが、事前説明会の効果もあり、参加者が手際よく5種類に分別する姿には驚かされました。
一方で、参加者から「この辺りは市役所が清掃しないからごみが多い」との声があったりと、「ごみ拾い=行政の仕事」という考えが根強いことも垣間見えました。ひとりひとりがごみをごみ箱に捨てることの大切さをもっと広めていきたいと思います。

イベント後には、同僚や市民の方々から「楽しかった!」「ごみがこんなに落ちているとは」「こんなに多くの日本人を見たのは初めて!」など、うれしいコメントをいただきました。
参加者アンケート(回答者24名)では、100%が「このイベントを通じて環境意識が高まったか?」という問いに「はい」と回答。この一言が、意識の芽を少しでも育ててくれたと信じています。

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私はボリビアに来る前、日本の市役所でイベント運営に携わっていたため、イベント実施の難しさは知っていたつもりでしたが、ここでのイベントづくりは驚きの連続でした。

同僚たちは広報がプロ級で、チラシや動画もさっと作成し、あっという間にFacebookでシェア。こちらではWhatsAppが主流の連絡手段で、部署・学校・地域ごとにグループがあり、拡散希望と言ったそばから広まっていくスピード感に驚きました。

広報動画の撮影では、踊りのパートでわたしの元気が足りず、NGが出て再撮影しました。控えめな性格ですが、テンションMAXでがんばりました。

市役所内の調整一筋縄ではいきませんさまざまな部署に協力をお願いする必要がありましたが、「早すぎると忘れられてしまう」ため、直前に準備が集中してしまいました。

想定外の出来事はこれだけでは終わりませんでした。複数の部署にお知らせをしていたにもかかわらず、イベントの1か月前に、セレモニーを行う予定だった広場で工事が突然始まり、急遽場所を変更せざるを得なくなりました。

また、ごみ拾い用の物品購入の手続きでは、イベントの2営業日前になって一から申請をやり直すことに。財務担当部署に何度も電話し、急いでもらうようお願いしました。どうやらこちらでは、外国人がお願いすると少しだけ特別扱いしてもらえる…そんな空気があるようです。

当日もいろいろありましたが、NPO法人DIFAR、市役所の同僚たち、参加者、そして海外協力隊の仲間たちの現場対応力が素晴らしく、スポGOMIポロンゴ予選は無事に成功を収めることができました。

2025年10月に日本で開かれる世界大会には30カ国以上から、各国の予選を勝ち抜いた「ごみ拾いの精鋭」たちが集まります。世界の舞台での彼らの挑戦に注目です。

★公式サイトもチェック★ 日本財団 スポGOMI ワールドカップ 2025

文責 永井 綾夏(2024年度1次隊/廃棄物処理/サンタクルス県ポロンゴ市)

➡➡ お次は地方隊員のホームステイの様子をご覧ください〜。

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