JICA海外協力隊の世界日記

エクアドル便り

No. 31 国を越えて学び合う環境教育 ― エクアドル・コロンビア・メキシコ合同在外研修会 ―

皆さん、こんにちは!
エクアドルで環境教育隊員として活動している瀬谷友啓です。
今回は、9月23日から25日にかけて開催された環境教育分野の合同研修会について紹介します。
会場は、エクアドルの首都キト北部に位置するプルラウア地球植物保護区。
南米で最初に登録された国立公園でもあります。
「地球植物保護区?」と思われた方は、ぜひ川満隊員の記事(No.15 『南米で1番最初に登録された国立公園 』 | エクアドル便り(エクアドル事務所) | JICA海外協力隊の世界日記)もご覧ください。
本研修には、エクアドル・メキシコ・コロンビアの3か国から、計26名の隊員とカウンターパート(現地で共に活動する同僚やパートナー)が参加しました。
目的は、①環境教育分野のネットワーク強化、②インタープリテーション(IP)技術を学び、さまざまな対象者へ効果的に伝える力を高めることです。

1日目はアイスブレイクと自己紹介でお互いを知り合った後、保護区の視察。
プルラウアの自然環境や保全活動への理解を深めました。
続いて、ガイド体験の振り返りを通して、フィールドにおけるIP技術の実践ポイントを学びました。
最後にポスター発表で、各任地の取り組みや教育手法を共有。意見交換を通して他国の隊員の発想に刺激を受け、活動への新しい視点を得ることができました。

  写真左:保護区の視察              写真右:ポスター発表

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2日目は、IP技術の理論と実践を学ぶ講義で、共通のテーマを持つ任地ごとに5つのグループに分かれ、ワークショップや展示物づくりに必要な基礎技術を体験しました。
その後、学んだ技術をもとに最終日の発表に向けて、各グループがテーマに沿った環境教育プランを作成。伝えることの難しさを感じる一方で、グループでアイデアを出し合う中で「こうすればもっと伝わるかも!」という瞬間が何度もあり、IP技術の奥深さと可能性を実感しました。

写真左:環境教育ワークショップの体験         写真右:グループに分かれて受ける講義

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3日目は学んだIP技術を実際に活かして、環境教育プログラムの企画・発表を行いました。
各グループの発表では、国や文化の違いを越えて多様なアイデアが生まれ、学生と一緒に歌を使うなど、ラテンアメリカらしい温かさと創造性を感じました。
全体での振り返りでは、「体験を通して伝える」教育の力を再認識。
多くの刺激と学びにあふれた研修の締めくくりとなりました。

 写真左 グループ発表                   写真右:全体振り返りの様子

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この研修を通して、国や地域が違っても共通する課題があること、そして伝える工夫次第で伝わり方が変わってくるということを実感しました。
IP技術は、ワークショップや展示物などにも応用できる汎用性の高い手法であり、
今後の活動の質的向上に大きく貢献すると感じています。
研修後は、各任地で隊員とカウンターパートが協力し、今回学んだ手法を活用した環境教育プログラムの実践に取り組む予定です。
国を越えて築かれたネットワークを活かし、互いに刺激し合いながら、より良い活動につなげていきたいと思います。
研修で得た学びとつながりを胸に、残りの時間を大切にしながら活動を続けていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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