2025/03/14 Fri
中学校 平和教育 活動 高校
#17_「日ナ平和展」開催

カリビブという町で中高生に主に数学を教えている渡辺です。
本日は、世界日記#12_ナミビア人に日本食販売した結果..........でご紹介した日本食販売と同時開催した「日ナ平和展」の様子をご紹介します。
この企画は、自身が長崎県出身で広島県にも6年間居住していたことから、平和教育、特に原子爆弾関連のことに強い関心があったことがそもそもの実施に至った背景です。そのため、そんな私にとって毎年8月6日と9日に原爆投下の時刻に合わせて鳴るサイレンには少し重い意味合いがありました。しかし、神奈川県で教員をしていた際、それらの日時にサイレンが鳴らないこと、また原爆投下の日を答えられない生徒が多かったことに驚きを隠せず、同時にこのままだと「日本が世界で唯一の戦争被爆国である」という史実が時代と共に忘れ去られてしまうのではないかという危機感を覚え、そこから行く先々で可能な限り平和教育を行おうと決心した過去がありました。
ナミビア人にとって”日本”と聞いて最初に思い付くものは、自動車やアニメといった日本を代表する技術や文化で、彼らの生活に浸透している分よく認知されています。しかし、上述したような史実はクラスでも知っている者が10人いるかいないか程度であまり知られていないという事が分かったため、今回はそんな彼らに日本の歴史と核兵器使用の凄惨さについて知ってもらうと共に、普段考えることのない「平和とは何か?」という抽象的な問いについて考えるきっかけを創出したかったがために実施させていただきました。
ただしこの企画は日本食販売と並行して行うため、考えなければならない・準備しなければならないことがあまりにも多く、それはそれはイベント前1か月は赴任して最も多忙な日々でした。また、もともと大規模なイベントを考えていたものの、諸問題がいくつも重なり、一時は中止まで考えましたが、もう二度とない機会だからと一から練り直し、小規模ながらも実施に至りました。

当日は、上の画像のようなポスターを校内の至る所に掲示し「戦争で苦しんでいる人々を増やさないために自分ができること」、「核兵器を減少させるために自分ができそうなこと」、「自分が平和だと感じる時」、「現在も原子爆弾の後遺症で苦しんでいる方へのメッセージ」等平和に関するメッセージをブースを設けて集めました。
校内の様子①
校内の様子②
校内の様子③
また、原爆に関するポスターも貼り、自分の持ち授業ではそれらに関する説明も行いました。そうしたところ意外なことに、普段はあまり褒められた素行ではない生徒も話に耳を傾けていました。特に上の校内の様子③の写真中の手前のポスターにある原子爆弾による被害の様子は生々しかったようで一番注目を集め、中には目を覆っている者もいました。
このような活動の結果、”平和”という抽象的な内容だったためなかなか難しいかなと思われたメッセージも予想を大きく超え200近く集まり、冒頭の写真のようなメッセージアートとなりました。不足分のメッセージは#05 世界日記で紹介されたERONGO・EXPOにて来場者にご協力いただき、無事に用意したすべてのメッセージカードに書いてもらうことができました。
完成したメッセージは、41名の生徒のメッセージ付き写真と共に山形県立米沢興譲館高校に送り、展示用に和訳や装飾等の作業を手伝っていただいた後、2025年2月17日~22日の間、長崎県庁で行われたJICAデスク長崎主催の『長崎から世界へ~JICA海外協力隊がつなぐ平和~』展に展示していただきました。
この活動を通して最も感じたことは、小規模での開催となったものの、今回これに関わっていただけたすべての方のご協力なしにはここまでたどり着けなかったということです。この場を借りて、深く感謝申し上げます。長崎県での展示の様子を映した写真をいただいた際は、1年越しの計画が何とか形になり感無量でした。また、日常会話では知ることのできない生徒や教職員の平和観について知ることができ、自身も大変勉強になりました。
この企画は、被爆80年に合わせて再び長崎県内のどこかで行う予定であるそうなので、ご興味がある方は「JICA九州」のHPで情報をご確認ください。この企画が広がり、一人でも多くの方に足を運んでいただくことで、海外の人の平和観を知ってもらうのと同時に日本人でも普段あまり考えないような「平和とは何か?」について考えるきかっけになれば幸いです。
また、この企画の詳細な様子は ナミビア通信vol.25 にも記載しております♪ こちらもお時間許しましたら是非ご覧ください。