2026/10/06 Tue
人 教育 文化 活動 自然 観光
地域でつくる、ゴロカの観光マップ ― 行政・民間・学校・博物館の協働 ―

こんにちは。パプアニューギニアのゴロカで、コンピュータ技術隊員として活動している小山です。
J.K. McCarthy Museum, Goroka(以下、ゴロカ博物館)に配属され、文化財保全や博物館資料の情報整理、デジタル保存などに取り組んでいます。

今回は、これまで地域の関係者と一緒に進めてきた「Goroka Tourist Map(ゴロカ観光マップ)」について紹介します。
ゴロカには、博物館やマーケット、劇場、教会、飲食店、ホテルなど、観光客が訪れるさまざまな場所があります。一方で、初めてゴロカを訪れる人にとっては、それぞれの場所がどこにあり、どのくらい離れているのかを把握することは簡単ではありません。
そこで、観光客がゴロカ市内をより分かりやすく移動し、地域のさまざまな場所を知るための情報ツールとして、観光マップを作成することになりました。
本プロジェクトの特徴は、ゴロカ博物館だけで作成したのではなく、地域の複数の関係者と協力しながら進めたことです。メインパートナーとして、Goroka Urban Local Level Government、そして地域で観光事業に携わるGoroka Trek & Toursにご協力いただきました(団体名は敬称等を省略し、順不同で記載しています)。
Goroka Urban Local Level Government所属の環境教育隊員である和田隊員と連携しながら、地域の情報やごみ箱の位置など、公共空間に関する情報を確認しました。
また、Goroka Trek & Toursには、観光客の視点から必要な情報や、市内で紹介したい場所などについて意見をいただきました。
さらに、デザインアートコンテストなどで協働してきたWest Goroka Primary Schoolにもご協力いただき、コンテストで制作された作品の一つを観光マップに掲載することができました(子どもたちが描く、パプアニューギニアの文化 ― West Goroka Primary School デザインアートコンテスト ― | パプアニューギニア便り(パプアニューギニア事務所) | JICA海外協力隊の世界日記)。
このように、行政、民間事業者、学校、博物館という異なる立場の関係者が、それぞれの知識や経験を持ち寄ることで、観光マップを形にすることができました。行政・民間・教育・文化機関が連携した、地域横断型の取り組みです。

※日本から訪れる方にも活用していただけるよう、日本語版の観光マップも作成しました。


完成した観光マップは、ゴロカ博物館だけでなく、地域の協力先にも設置していただき、来訪者が手に取ったり、掲示された地図から街の情報を確認したりできるようになりました。
実際に完成したマップが地域の店舗などに置かれている様子を見ると、パソコン上で作成していたデザインが、少しずつ地域の中で使われる「情報」に変わっていくことを実感しました。
今回の取り組みを通して感じたのは、観光マップを作るために必要なのは、地図をデザインする技術だけではないということです。行政が持つ地域情報、観光事業者が持つ旅行者の視点、学校や地域の人々とのつながり、そして博物館が持つ文化・観光情報。それぞれを組み合わせることで、より地域に根ざしたものを作ることができます。私自身はコンピュータ技術隊員として活動していますが、こうした活動を通して、ICTやデザインは単独で使うものではなく、人や組織をつなぎ、地域の情報を分かりやすい形にするための手段でもあると感じています。
このマップが、ゴロカを訪れる方にとって街を知るきっかけとなり、博物館や地域のお店、さまざまな場所を訪れてもらう一助になれば嬉しく思います。そして今後も、実際に利用する人や地域の方々から意見を聞きながら、より使いやすい観光マップへと改善していきたいと思います。
SHARE





