2025/11/21 Fri
スポーツ 活動
#18 MICHEZO

Mambo!
ダルエスサラーム体育隊員だった、四方田隆聖です。
前回の投稿 【#8 5年ぶりの再会 | タンザニア便り(タンザニア事務所) | JICA海外協力隊の世界日記】
にも記載しておりましたが、2年間の任期を終えて帰国しています。
帰国してから時間が経ってしまいましたが、活動について振り返りつつ、タンザニアのスポーツ(MICHEZO)についても紹介できたらと思います。
メインの活動は2つ、体育実技授業の指導と課外活動でのスポーツ指導を行っていました。
体育授業は、国家試験に向けて座学で行われていることが多く、日本のように実技をする機会が多くはありません。

この写真は、カウンターパートによる座学授業の様子です。
実技を実施するカリキュラムにはなっておりますが、学校に道具を買う予算がない、あっても壊れているといった道具の問題、体育教員であっても実技指導が難しい、などの課題も多くあります。
実際に、私の配属されていた学校では使える道具が少なく、実技もほとんど行われていませんでした。しかし、学校からは実技に取り組みたい、といった要望があったため、実技授業を計画し、実施していました。
ただ、使える道具が限られていたため、道具を使わずに身体を動かす内容を考えたり、使えるものをうまく利用して授業を行うなど、工夫が必要な状態でした。
同僚教員たちは体育=スポーツ、といった考えも強かったため、道具がなくても体育はできることを教えながら、実技に取り組みました。
サッカー、バスケットボールなどの球技スポーツも実施しましたが、1クラスあたりの人数が100人近くいるのに対し、ボールが数個しかない、といった状況だったので複数グループに分けて実施するなど、クラスマネジメントの部分も非常に大変でした。

球技スポーツを実施するときは生徒たちの気合の入り方も半端なく、人気なのは断トツでサッカーでした。
タンザニアでは、サッカーが一番人気のスポーツで、国内リーグも行われています。シンバとヤンガ、という2つのチームが人気で、どちらのファンか必ずと言っていいほど聞かれます。(イメージは巨人か阪神かという感じです。)
その次はバスケットボール、バレーボール...といった感じでした。僕の活動していた地域のダルエスサラームでは、バスケットボールのクラブチームが複数あり、リーグ戦も行われていました。州対抗の大会もあったり、2023年にはFIBA主催のアフリカ大会の東アフリカ予選がダルエスサラームで実施されていました。
配属先学校には、サッカー、バスケットボール、ネットボール、バレーボール部がありました。こちらも人気なのはサッカー部でした。
毎週木曜日と金曜日にクラブ活動の時間が時間割に組み込まれており、運動部に入部している生徒たちはそれぞれ練習に取り組むことができました。
中でもバスケットボールとネットボールは、地区で行われている大会で上位争いをするようなレベルでした。
クラブ活動に参加する生徒の多くは、掛け持ちして複数のクラブに所属しており、新たにやりたい生徒、とくに下級生があまり参加できない状況でした。
練習や試合を行っていると、スポーツに興味のある生徒たちは見に来ることも多く、応援にも熱が入っていたので聞いてみると、「やりたいけど人数の関係で参加させてもらえない。上級生じゃないとできない」とった声がありました。
なんとか生徒にスポーツをする機会を作れないかと思い、バスケやネットボールの指導もする合間に、野球道具を集めて新たに野球部を作りました。
メンバーは特に固定せず、やりたい生徒は誰でも参加できるようなクラブにしました。
ボール1つでできるサッカーやバスケットボールとは違い、グローブやバットを使うことが楽しいと、学校内では人気のスポーツになりました。
下の写真のように参加者が多いときは道具が足りなくなるほど参加することもあり、道具の順番待ちが発生することもありました。

毎年6月ころには、『UMISSETA』というスポーツの大会(日本でいうと中学校総体のようなもの)も行われており、様々なスポーツの試合が実施されています。
もし興味がある方は、UMISSETAのInstagram公式アカウントがあるので、ぜひこちらを見てみてください。
先日東京で開催された世界陸上では、男子マラソンで見事タンザニアの選手が優勝しました!
日本国内でもゴール前のデッドヒートの様子がニュースになっていたのを見た方も多いのではないでしょうか。
タンザニアでもニュースになっていたようですが、こういったことがより多くの子どもたちに体育スポーツに取り組んでもらえるきっかけになったらうれしいですね。
それではまた。
Asante!
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