2026/06/19 Fri
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バヌアツ便り ~世界ジュゴンデー企画:大成功のカギは、志の高い隊員たち~

2024年度2次隊の小澤由紀子です。
ニックネームは「イルカ」。以前、イルカのトレーナーとして働いていたことが由来です。
現在は首都ポートビラ市(エファテ島)の廃棄物管理課に所属し、小学生を対象に環境の3R(リデュース・リユース・リサイクル)について伝える活動を行っています。海の生き物と関わってきた経験を生かし、バヌアツに生息するジュゴンやウミガメを入口として、環境教育に取り組んでいます。
先月5月28日、世界ジュゴンデーに合わせた企画を実施しました。
ジュゴンはIUCN(国際自然保護連合)のレッドリストで「危急種(Vulnerable)」に分類されている希少な海洋哺乳類です。世界各地では、ジュゴンを絶滅の危機から守るため、生息国が協力して保全活動に取り組んでいます。その国際的な枠組みの一つが、ボン条約(CMS)の下で策定された「CMSジュゴン覚書」です。
私が活動する南太平洋地域では、オーストラリア、パラオ、パプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツ、そしてニューカレドニア(フランス領)がこの覚書に参加しています。
バヌアツも、こうした貴重なジュゴンの生息地の一つです。しかし、ジュゴンを見たことがある人にとっては身近な海洋生物である一方、見たことがない人にはその存在すら知られていないことも少なくありません。いずれにしても、ジュゴンが絶滅危惧種であることを認識している人は多くないのが現状です。

そこで今回は、ジュゴンについて楽しく学んでもらうことを目的に、「ジュゴンクイズ」を実施しました。貴重な写真を活用し、実際にジュゴンに触れたような体験型の学びに近い機会となることを目指しました。
https://drive.google.com/file/d/1pWN4Rda9nw67ikCcwDXreFMpQxnSfqgM/view?usp=sharing
(※URLリンク: ジュゴンクイズPDF資料)
クイズは、日頃から環境教育活動を行っている中央市場や、ジュゴンの生息地に近い小学校で実施しました。さらに今回は、JICA海外協力隊が活動しているパラオ、パプアニューギニア、ソロモン諸島、バヌアツの隊員の皆さんにも参加を呼びかけました(パプアニューギニアのHiro隊員も、その様子を世界日記の記事にしてくださいました。イルカさんと考えるジュゴンデー | JICA海外協力隊の世界日記)
CMSジュゴン覚書に参加している4か国で世界ジュゴンデーの企画を実施できたことは、ジュゴン保全の観点からも非常に意義深い取り組みだったと感じています。
この企画を実現できたのは、ジュゴンに特別な関わりがなくても、国際協力への高い志を持つ隊員の皆さんが趣旨を理解し、賛同してくださったからです。そのような仲間たちと共に活動できることは、JICA海外協力隊だからこそ得られる大きな財産であり、心から感謝しています。
今回の企画を通じて、保全活動の第一歩は「知ってもらうこと」、つまり周知にあることを改めて実感しました。そして、そのためには多くの人の協力が欠かせません。
クイズ作成にあたり、貴重な写真を提供していただいたこと、ジュゴンの塗り絵を作成していただいたこと、支所を通じてパラオ・パプアニューギニア・ソロモン諸島の隊員へ情報を届けていただいたこと、関係者への情報発信に協力していただいたこと、そして実際に一人でも多くの人へジュゴンのことを伝えていただいたこと。そのすべての協力があって、この企画は成り立ちました。
保全活動は、こうした志の高い人々の支えによって前へ進み、成果を生み出すことができるのだと思います。また、それは保全活動に限らず、私たちが世界各地で取り組んでいるさまざまな活動にも共通することではないでしょうか。
志の高い仲間たちのおかげで、私が日々観察を続けているジュゴンたちのために、ほんの少しかもしれませんが力になることができたのではないかと思っています。
ご協力くださった皆さま、本当にありがとうございました。
心より感謝申し上げます。

小澤由紀子(2024年度2次隊/環境教育)
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