2025/10/31 Fri
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海外OJT中JICA職員が見た!ザンビア隊員の活躍 #2

Muli shani mukwai! Ishina lyandi nine Fujito. Lelo, ndemyeba ifyonacitile mu Kitwe.
こんにちは!ザンビアで海外OJT中の藤戸です。今回は、第二弾ということで、首都から離れて活動されている地方隊員の配属先に訪問した様子を紹介します。訪れた場所は首都ルサカから北へ行くこと8時間の場所に位置しているKitwe(キトゥエ)という街です。
第一弾の記事はこちら↓
海外OJT中JICA職員が見た!ザンビア隊員の活躍 #1 | ザンビア便り(ザンビア事務所) | JICA海外協力隊の世界日記

多田隊員とコミュニティスクールでの一日!
PLAEP(Partners for Life Advancement and Education Promotion)は、ザンビアのキトウェに拠点を置く非営利団体で、HIV/AIDS予防、孤児や脆弱な子どもたちへの教育、そして貧困の連鎖を断ち切るための活動を通じて、地域社会の自立を支援しています。
PLAEPが運営するムソンダ・コミュニティスクールで多田隊員は活動されています。現在約800名の児童が在籍し、1年生から9年生までの子どもたちへ授業を提供しています。
卒業後には団体の支援を受けて進学する生徒もおり、現在6名の学生が団体の支援を受けて大学生活を送っているそうです。
教育活動に加え、PLAEPは女性のエンパワーメントを目的とした取り組みも行っています。HIVや妊娠に関する啓発キャンペーン、カウンセリングサービス、企業との連携などを通じて、地域の女性がより健全で自立した生活を送れるよう支援しています。
学校の枠を飛び越えて、地域に貢献する取り組みが行われており配属先の雰囲気もアットホームな印象を受けました。

多田隊員は、放課後の野球クラブの運営やPCルームの環境改善、ICTを活用した授業の実施など、幅広い活動に取り組んでいます。
実際にICTを活用した授業を見学した際、子どもたちが主体的に学び、楽しみながら授業ができる空間が整っていることに感銘を受けました。こうした取り組みは、先生方にも良い刺激を与えていると感じます。また、同僚と二人三脚で協働しながら活動を進めている姿が印象的で、信頼関係をしっかりと築きながら取り組んでいる様子は、同僚の方々との会話からも伝わってきます。
任期終了が間近に迫る中、限られた時間を最大限に活用し、ラストスパートを駆け抜けている多田隊員。活動の持続性を確保するため、カウンターパートや一緒にプログラムを作ってきた同僚と引き継ぎについて話し合いを重ねています。
残りの活動期間が充実したものとなるよう、心から応援しています。Natotela!

KVTCでの前田隊員の活動
キトウェ職業訓練センター(以下、KVTC)は、ザンビアの若者に技能習得の機会を提供するため、1998年に設立されました。HEO(重機オペレーターコース)の施設や機材は、日本の無償資金協力によって供与され、近代的な環境が整備されており、最新の機材を使用して実習ができることも魅力です。
ここKVTCで活動されているのが前田隊員です。現在、KVTCでは電子工学科、服飾デザイン科、金属加工科、重機整備科、自動車整備科など国家資格を取得できるコースを提供しており、前田隊員はICTのコースを担当する協力隊員として活動しています。
赴任当初に配属先から期待されていたことは、Microsoft Word、Excel、PowerPointの指導が必要とされていましたが、現地到着後、これらは既存の教員によってすでに指導されていることが判明したそうです。隊員として現地のニーズを把握したうえで、今は前田隊員の強みと専門性を活かし、C言語、Python、Scratchといったプログラミング授業に注力しております。
さらに、授業用教材の作成や、故障しているPCが多く使用できないことからPCの調達依頼、そして帰国後においてもプログラミング授業が継続できるよう、教員へのトレーニングにも力を入れているそうです。

お話を伺った際、年初にはプログラミングに対応できるPCはわずか3台しかありませんでしたが、協力隊の活動費を活用して3台のラップトップPCが追加導入し、6台になりました。
訪問時に前田隊員の授業を拝見した様子から、教育の質は非常に高く、1月に入学した学生はプログラミング言語を深く理解し、自作のゲームを開発するなど、積極的に学習に取り組んでいました。また、生徒自身がタイピング練習を通して、「できる」「成長した」という成功体験を積むことで、学習意欲の維持につながっていると感じられます。ICTコースは1年間で修了し、卒業生の就職希望先には通信企業もあるとのことです。
前田隊員の活動は、ICT教育の質を高めるだけでなく、地域の未来を切り開く重要な一歩となっていると感じます。残りの活動機関がさらに充実したものとなるよう心より応援しております。
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