JICA海外協力隊の世界日記

カメルーン男子の 今日の1ページ

水道・電気インフラが不安定な地域の日常。

Bonjour à tous! 皆様こんにちは。カメルーンはナンガエボコという地域に赴任している美淋です。

水や電気などの社会インフラは日常生活に欠かせません。

しかし、私の住んでいる地域では、水は蛇口を捻っても出ることはなく、電気は毎日が停電状態です。一日中つかない日の方が多く、一日数時間だけでも通電すれば御の字と言った状態です。

生活や仕事に欠かせない水や電気は、この地域ではどのようにまかなっているのか?ということについて紹介します。


カメルーンについてもう少し知ってみたい方は、以下の記事も確認してみてください。

カメルーン共和国(Cameroun) ってどんな国?-基本情報編-

カメルーン料理・食文化


 1. 水事情


各自の家の中で蛇口を捻っても水が出ることはありませんが、ポンプ・井戸・水タンクがこの地域には点在しています。

カメルーンのナンガエボコでは、中心地域でも数家族で1つの井戸を共有するという生活が日常で、私自身も出勤前と帰宅後の1日2回のペースで毎日地域の近隣住民の皆さんと顔を合わせて水汲みをする生活です。皆がそこで洗濯をしていたりするので、私も週末は一緒になって皆と手洗いで洗濯しながら、文字通りの井戸端会議を繰り広げています。

トイレも自動の水洗式ではなく自分で水を汲み流すか、いわゆる「ボットン便所」が普及していますし、風呂はもちろんシャワーも使わず、汲んだ水を浴びて汗や汚れを落とすのが日常です。

また、地域の中で比較的経済的に余裕がある人は、家屋の上にタンクを設置して発電機を使って電気を起こし、専用の機械で水を屋上まで汲み上げて、そこから部屋の中でも水を使用できるように整備しているような住宅もあります。

この上記の写真は学校の様子です。

学校にも水道はありませんが、ポンプや井戸が近くにあり、そこで子どもたちは手を洗ったり、水を飲んだりします。

2. 電気事情


カメルーンのナンガエボコでは、ENEOという電気会社の電線や電柱が通ってはいますが、停電ではない日はなく、冒頭の写真のようなソーラーパネルや、上記の写真のような発電機で主に電気をまかなっています。

そのため、電化製品もそもそも市場でも殆ど販売されておらず、冷蔵・冷凍食品(乳製品等)も稀に出回る程度ですし、家にある冷蔵庫も殆ど物置としての役割になっています。

また、近頃、魚屋が開店したのですが、そこでは24時間毎日発電機が稼働されていました。

太陽光パネルはともかく、発電機には燃料が必要です。街に唯一ある給油所には毎週のように補給車がやってきますが、たまに燃料さえなくなることもあります。

そんな時は皆で電気を使わない日々を過ごすこともあります。

そんなナンガエボコですから、ENEOの電気が通電すると、地域の子どもたちは "La lumière est revenue!! La lumière est revenue!! (電気が戻ってきた♪電気が戻ってきた♪)" と手拍子をしながら喜び、大人たちも笑顔になります。私も電気が戻ってくると非常に嬉しいですし、この世界日記の執筆にも電気が欠かせません。


水や電気が不安定な地域での生活はいかがでしたでしょうか。

そんな愛すべきナンガエボコでの私の生活も、1年と9ヶ月目を迎えようとしています。

水と電気に付け加えるならば、電波の不調も頻繁に生じて通信状況が悪く、世界日記の執筆もスムーズに進まないことも多々あります。

一見不便に感じられる生活ではありますが、たくさんの人々がこの地域にも住んでいます。

日本とはまた違う"当たり前"の日常生活の一端を知っていただければ幸いです。

A bientôt ! (またね)

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