JICA海外協力隊の世界日記

エクアドルBOSAI日記

配属先の地元ラジオ番組に出演

¡Hola! ¿Cómo está? (オラ、コモエスタ?)こんにちは。皆さんお元気ですか?

今日は201910月末にラジオ番組に出演した際の話を振り返ります。

事の始まりは配属先の活動で、サリーナス市内の学校に教員向け研修へ行った時のことでした。

「久しぶりセニョリータ、元気にしてるの??」という声をかけられぱっと振り返ると、見覚えのある顔がそこにありました。

その人は、201810月までサリーナス市と隣のリベルタ市を管轄する教育長だった方で、以前の記事でお伝えしたとおり、私の活動主体となった子ども向け防災教育教材「ぼうさいダッグ(スペイン語版パトぼうさい)」をサリーナス市の全教育機関で研修していくことを認めてくださった恩人でもあります。

彼女は今、発達に課題のある子どもたちを積極的に受け入れる私立学校の運営を行っており、週一回Radio Fragataというサンタエレナ県を主体としているラジオ放送局で「Escuela para Padres (両親のための学校)」というラジオ番組を放送されています。

そこでは発達への理解や、日本でも広まってきているインクルーシブ教育(発達課題のある子どもたちの自立と参加を促し、その可能性を最大限発揮するために、地域社会や通常学級においても可能な限り同じ場で学んでいく)という考えをサンタエレナ県で推奨されてこられた第一人者でもあります。

(写真1枚目:サリーナス市内学校で防災研修をしている様子)

実は、以前の記事でもさらっと書いていたリオバンバ市やキト市の特別支援学校でも私が活動をさせてもらったお話をすると、本当に喜んでくださり、是非そういった話も含めて日本とエクアドルの防災教育について話をしてほしいとお声がけいただきました。

このテーマについて考えるだけでも何時間も話せるほど、私の中では重い大切なテーマになるのですが、日本で発達課題のある子どもに関わっていた頃、そして被災地で仕事をしていた頃にも「災害弱者」と呼ばれる方たちと向き合ってこそ防災であるという思いがたくさん募っていました。公助では手の届きにくい方たち(障がい者、高齢者、子ども、妊婦さん、外国人など)への細かいケアこそ、いつか大災害が起こった時に命を救える紙一重の差に繋がると考えます。

当日は、台本なしのぶっつけ本番。ラジオ番組への出演はエクアドルに来て2回目ですが、さすがエクアドル!打ち合わせもそこそこに、本番が始まります。

1時間の番組でしたが、始まってみると先生との対話形式だったので、非常にリラックスして臨むことができました。事前に送ってほしいと言われた活動写真もネット上で公開していただきながら、20181月から行ってきた防災教育の実績と、その効果などをお話させてもらいました。特に、初めて私の話を聞いてくださる方のために、「パトぼうさい」とは日本で開発された防災教育教材で、6つの災害に対して取るべき初期動作を動物の名前とジェスチャーで覚えることができる、非常に簡単で応用しやすいツールであるという説明を行いました。

(写真2枚目:ラジオ番組中の様子)

当日のラジオ番組について、以下のリンクからすべてご覧いただけます。時間通り始まっていないので、15分ぐらいから番組が始まります。(リンクはこちらから

彼女は教育長の職を辞したあとも、自身の教育理念の実現に向け出来ることを前向きに実践されており、現在もコロナウイルスに苦しむサンタエレナ県のコミュニティの人々のためにラジオ番組や様々な方法で支援の輪を求めて活動されています。私が日本に帰った今もなお連絡を取り続け、様々な角度から行動を起こそうと日々動いておられます。任期中に尊敬すべきエクアドル人教育者に出会えたことを心から感謝し、私も日本からエクアドルのために出来ることを続けていきたいです。

(写真3枚目:出演したラジオ局、通常はセキュリティ上堅く門は閉じられていました)

¡Hasta Luego! (アスタ・ルエゴ)それではまた。

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