JICA海外協力隊の世界日記

マレーシア日記・ザ・介護士ともあん

シリーズ:最後のお勤め果たします「これからがスタートです...!」編

マレーシアから、こんにちは!

緊急で帰郷したふるさと三重県伊勢市から、任期終了を2週間後に控え、再びマレーシアに戻ってまいりました。
( → 「令和6年2月14日の日記」)
おかげさまで、父の治療や検査は、少しずつ、かつ確実に進み、父自身も置かれた状況を受け入れつつ前向きになっているようです。

伊勢を離れる前には、両親に「最後のお勤めを果たしてきます」と言うことができました。
そこで、今回の投稿より任期終了シリーズとしてみることに。

第1回目は、

自らの任期満了を「これからがスタートです、社会還元があるからね」と言って日本へ帰国したクールな隊員、アキちゃん(作業療法士、写真右)と、ケンシ(精神保健福祉士・ジョブコーチ、写真左)の、私から見た二人の友情をお話しします。

上の写真は、ケンシから提供してもらいました。眺めているうちに、2人が身近な親類に見えてくるから面白い。実際、それくらい彼らは福祉をはじめ多くを語り合ってきたと思います。(バンドの”ブルーハーツ”のことも含めて)


マレーシアでの彼らの物理的な距離は、アキちゃんが住んでいたボルネオ島サラワク州と、ケンシのマレー半島クダ州という遠さなので、顔を合わせられるような機会は僅かだったと思います。しかも、二人の派遣前訓練は時期と場所が異なるので、彼らが初めて会ったのは成田空港からマレーシアへ旅立つ時でした。

それでも、彼らはそれぞれ、地域、コミュニティ、社会のなかで暮らす一員として、役割をもって自分らしく暮らすのに理解や手助けが必要な人々と共にありたいという気持ちが常にあって、距離を超えた絆となっているのかもしれません。

例えば、アキちゃんは、

CBR/Community-Based Rehabilitation の理念は、障害分野の発展が、地域の発展につながることを意味している」
という言葉が心に響いた、と言っています。

彼らが、それぞれ医療福祉に携わって20年もの歳月が経ち、様々な経験を経て、ようやくその通じる思いをマレーシアで分かち合い、高め合っているように私には見えます。

何が素敵って、

彼らの経験や知見が、地域において人々と共に実践となって活かされ、優しく周りの人びとに届いていることです。実際、サラワクやクダにいる現地の友人は、二人から受けた影響を私に話してくれましたし、彼らを通じてマレーシア人同士の縁が繋がりました。

私が選んだ上の写真は、クアラルンプール市内にあるスターバックスのうち、手話が第一言語のfirst-signing-storeを訪ねた時のもの。

この時は、居合わせた常連のお客さんが、私たちの注文を手伝ってくれました。「こういうことが良いよね」と、二人は、地域の中でお店が根づいている一コマを微笑ましく見ていました。関心は、手話や筆談でやり取りを交わす、ということだけはなかったようです。

そういったことを、

理論や培った経験だけに捉われず、青臭く、感じるままに語り合えたのは、私にとっても貴重な経験です。

私たちは皆、40代で協力隊員として活動し、決して情熱の火は大きく燃えませんが、種火だけは消えないのです。

「これからがスタート」

互いの住む場所を問わず色んな所から、二人の活躍を見ていけるのが楽しみです!

それでは、また。
お読みくださって「Terima kasih(マレーシア語で「ありがとう」)

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ついしん・・・帰国後のアキちゃんから素敵なお便りが! 
「同級生のPT(理学療法士)とOT(作業療法士)4人でグループホーム始めマス」って ♪

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