2024/07/25 Thu
生活
飾りじゃないのよ
サラム・アレイコム(こんにちは)
モロッコから 助産師のまーみん です。
公道で自動車を運転する際に欠かせないものはなんでしょうか?
日本ではあたり前になりすぎてちょっとピンとこなかったかもしれませんが、もちろん シートベルト です。
モロッコでも西欧車を多く見かけますし、日本車に乗っている方もそれなりにおられます。
運転席や助手席のシートベルトが外れていたら、警報が鳴ると思うのですが…。
交通事故も多いにも関わらず、なぜシートベルト着用なしで走れてしまうのか未だに最大の疑問です。
タクシーの運転手さんでさえ乗車時に私がシートベルトを締めようとすると止めてきます。
(運タクシーは免除扱いなのだと聞きますが…運転に自信ありすぎん?むしろそれが怖いんやわ〜)
そこで、必殺技!私にとっては 魔法の言葉!現地語でこう言います。
ダローリ ディアリ(「これはね私にとっての義務なの」)
じゃあ仕方ない、となるのか何も言わないより笑顔でシートベルト着用を許してくれます。
(それもそれで変な話やけど…命を預けている以上、円満に越したことはない)
モロッコでは主に二種類のタクシーを使い分けています。
プチタクシー
小さいタクシーは市内移動用で最大乗客3名。荷物はトランクもしくは車体の上に積まれます。大きな町ではメーター式料金ですが、小さな町では市内一律で一回の乗車7〜10dh(110〜160円程度)のことが多いです。少し市外に出る距離は追加料金で交渉します。
グランドタクシー
大きいタクシーは中長距離の都市間移動用で6名程度乗車できます。各町行きの乗降場で決まった金額を支払い、乗客の人数が揃うと出発しますが、どうしても急いでいる時などは貸切を値段交渉できることもあります。
相乗りが基本なので、町中を走っている タクシー を停めたい時には、手を挙げて乗車したい人数を指の本数 で知らせます。
そして、それぞれの町で車体の色が決まっていることが特徴的で、写真の他の町で撮影したタクシーですが、私の任地はどちらも オフホワイト です。(白と言ったら違うと言われます)
初めて訪れる町で タクシーの色当てゲーム をするのも 旅の醍醐味 です。
もう少しタクシー事情を知りたい方は 先輩隊員さんの記事 もお読みください。
悲しいかな、後部座席のシートベルトが壊れていることが多くて、私が一生懸命どうにか装着しようとしていると運転手さんが一言。
「それは飾りだよ。モロッコだから」(え、まじか…苦笑)
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おててつないで…
交通ルールというものが果たして存在しているのか一年以上ここで生活していても正直なところわかりません。
町に信号機はあるものの、どこをみたら良いのか良くわからない場所に設置されていたり、存在はするけれど壊れていて点灯していなかったり、バイクは標識と関係なく走行していたり…、いつどんな風な動きをドライバーがしてくるか予測しきれず町を歩く時には結構神経を使っているなと思います。
実は、信号無視をして横断歩道を渡ってしまったことが2回あります。
一度目は見知らぬ現地の方がずっと追って話しかけてくる時でした。
赤信号を待っている間に身の危険を感じて、思わず自動車の流れが止まった瞬間に走り出してしまいました。
(罪悪感…いやでも他に逃げる方法がなかってん)
二度目は職場の近くで予期せぬ形で起こりました。
信号が変わるのを待っていた時に活動先のスタッフが通りかかって声をかけてくれました。
「あら、まみ、ひとりで渡れないの?一緒に渡らせてあげるわ」
手を繋いでくれて赤信号を渡りました笑
信号のない道も多く、道路の横断は至難の業の場合もあるので、現地の方たちが渡る時に陰について行ったり、手を引かれながら渡らせてもらったりすることもよくあります。
(車に轢かれたくはないから、子どもに返ったように徹底して優しさに甘えると決めてます)
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クラクションを取り上げよ⁉︎
交通事情でもうひとつ気になるのは、自動車のクラクションの使い方 です。
危険を知らせる時に使うものかと思いきや、渋滞時のクレーム?や祝時の鳴り物として多く使われている印象です。
後者に関してはリズムも決まっていて、結婚式やサッカーの試合後の賑やかなこと!
モロッコチームが勝利した折には、もし中継を観ていなかったとしても、町中から同じリズムのクラクションが鳴り響いて止まないので、モロッコが勝ったんやなぁと誰もがその情報に気がつけます。(いよいよ開幕のパリ五輪でもそんな日々が続くのかしら♪)
また、週末など夜中に鳴り響く際には、結婚式があるのだなぁと。
自動車業界の皆さん、こんな自動車の乗り方・使い方で良いのでしょうか…。
車の運転は大好きですが、ここでは絶対に運転はできないなと心から思います。
ビスラーマ ٩( ᐛ )و
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