JICA海外協力隊の世界日記

こちらモロッコですけどなにか?٩( ᐛ )و

赤いクロワッサン

サラム・アレイコム(こんにちは)

モロッコから 助産師のまーみん です。
皆さんは、子どもの頃に 地図記号 を覚えたことありませんでしたか?
交番と警察署、どっちがどっちの記号か戸惑ったり、寺院の記号の向きが左右合っているかわからなくなったりしました。

公立病院の記号はというと 五角形に十字マーク で、赤十字のマーク十字 と 兵士の怪我や病気の処置にあたっていた旧陸軍衛生隊のマークの五角形を組み合わせて図式化されたものだそうです。
地図記号だけでなく救急箱なども赤や緑の十字が描かれているイメージがあります。

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フランス語由来のカタカナ語

モロッコでは 赤い月のマーク を見かけます。
初めはこのマークの意味がわからなかったのですが、戦後、国際的に連合化され人道支援・大規模災害時支援を行ってきた組織は 国際赤十字・赤新月社連盟 と称されており、その施設であることに気がつきました。

赤新月(せきしんげつ)は英語では the Red Crescent と表記されますが、モロッコでは クロワッサン・ルージュ と呼ばれます。
フランス語で クロワッサン は「三日月」、ルージュ は「赤」を意味します。(どっちも日本人でもわかるカタカナ語やん!)

ここで生活していると、日常的に当たり前のように口にしていた言葉の中にもたくさんフランス語が潜んでいたことにちょっと驚きます。

皆さんは フランス語由来の言葉 にどこまで気がついていたでしょうか?
ファッションやコスメ、お料理名や調理方法は特にフランス語由来が多いようです。

mont-blanc(モンブラン):直訳は「白い山」
mille feuille(ミルフィーユ):「1000枚の葉」
café au lait(カフェオレ):「牛乳入りコーヒー」ってそのまま
piment(ピーマン):ピーマンと思いきや「唐辛子」なので気をつけて(笑)
petit(プチ):「小さい」プチプラ は 英語で値段を意味するプライスとの複合語らしい
résumé(レジュメ):配布資料の意味で使いがちですが「要約」
crayon(クレヨン):これは未だにいつも騙されます「鉛筆」
étiquette(エチケット):マナーの意味に使いがちですが「ラベル」
avec(アベック):カップル呼び方も英語のwithと同意で「〜といっしょに」
rendez-vous(ランデヴー):恋人の密会かと勘違いしてたら普通に「会う約束」
déjà-vu(デジャヴ):「すでに見たもの・既視感」
zigzag(ジグザグ):「曲がりくねった」アトラス登山中にフランス語だと知った(笑)
amateur(アマチュア):「素人」だけでなく「愛好家」の意味もある
sabotage(サボタージュ):「怠業・妨害工作」いわゆる サボり
sieste(シエスタ):とっても素晴らしい習慣の「お昼寝」
parachute(パラシュート):もともとは pare à chute 「落下に備える」
 ついでにparasol(パラソル)pare à sol「太陽に備える」で 日傘     などなど

敢えてカタカナにしませんが、L'Arc〜en〜Ciel は「空にかかる橋」つまり 虹 です!

フランス語学DELF

日本語の中にも馴染みつつあるフランス語ですが、任地で話される ダリジャ語【アラビア語モロッコ方言】 は、さらに mélange(メロンジェ):「混ざり合う」言語であるとお話してから気づけば一年になります。

あれから というと…
①全部がんばる ②現地語に集中 ③日本に帰国後も使いやすい英語に尽力 ④モロッコ生活の証としてフランス語を完遂

どうする まーみん…!この約2年間、ライフカードを引き直す如く、何度も何度ものらりくらりと②〜④を彷徨いました。(①全部 はめちゃくちゃ初期で断念。。)

アラビア文字への憧れも独学では文字の変化についていけず、視覚的模倣で モロッコカリグラフィー は挑戦できることに気がついてしまい、語学学校などがない現地語は 現地の方とメッセージをする時のアルファベットの当て字妊婦健診でよく使うフレーズのみ に偏り蓄積されています。
英語とフランス語は、どちらかに振りきれず、平日活動後の夕方と夜に現地の語学学校に通った時期もありました。(週末旅 に出る前提でスケジュールすると必然的に半年くらいこうなった)
子ども達とグループレッスンを受けていると、ついただのおしゃべりになってしまったり、不思議なことにモロッコでは ラマダンやバカンス あたりを境に生徒が減り知らぬ間に授業閉鎖してしまったりしました。(コミュニティ作りだったと思って消化)

フランス語は、派遣前訓練で初めて真剣に取り組み、2年半の待機期間は仕事の合間に細く続け 初級レベル を維持して赴任しましたが、サンプルテストをしてみてもアプリ学習しても上達が見えず凹んだこともありました。(そりゃ事務所にあった先輩の教本お借りして真っ新で返却する人が時間もお金もかけずに上達はせん)

これではなんだか来た頃となんら変わらずただノリで過ごせているだけ…
フランス語学力試験 DELF(Diplôme d'études en langue française)で結果を残そう!

出勤前の朝の時間に ラジオや動画 を視聴する独学に方向転換し、活動先などで知り合ったフランス語を話す美女達から急に褒められることを喜びに、モロッコで 中級レベル までは目指すことにしました。
帰国までの最後のチャンス、任地での試験会場は近所のインターナショナルスクール。試験の当日の朝、受験者はひとり。※写真は思い出の受験会場の学校です。

試験項目には 聴解・読解・文書作成・口頭表現 があるのですが、とにかく書いて、試験監督の方とひたすらしゃべって、あっという間に午前中で全てが終わり、手応えは全くない中で謎の達成感だけ持って、ほとんど人がいない週末の町を気分良く闊歩して帰りました。
正直、レベルは至らなかったような気がして忘れかけていましたが、受験番号に【admis「承認」】の文字を見ることができました!

ついでに言うと、送られてきたメールの添付リンクが去年の試験結果ページに飛ぶようになっていて、不合格であったと一度誤認しました(笑)
どこまでもモロッコらしいなぁと思いつつ、帰国前にひとつ モロッコ生活の証 を自分に残せて、日々マルチコミュニケーションをとってくださる方々に大きな感謝です。

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ビスラーマ ٩( ᐛ )و

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